畑 山 本日はビズアップさんにお邪魔しています。まずはこれまでの経緯からお聞かせ下さい。
   
津久井 私は大学卒業後の就職先として大手都市銀行数社へのお話を頂いたのですが、そちらをすべて断って零細のデザインと印刷を手掛ける会社に入社しました。営業とデザインのディレクションを兼任し、社長がこれまで誰にも引き継がせることのなかった仕事を新人にもかかわらず任されました。ものすごいプレッシャーでしたが、何とかトップの営業成績を残すことができました。そこでは六年間働きましたが、大学時代からやっていたバンド活動ではCDをリリースした経験もあり、自分には音楽やデザインなど、何かを生み出すクリエイティブな仕事が合っていると感じました。
畑 山 その後御社を立ち上げられたわけですね。
津久井 ええ、もともといつかは独立をと考えていまして、転職してマーケティングを猛勉強しました。ある時ふと「ロゴマークに特化した会社が面白いのではないか」というアイディアが降りてきました。丁度その頃に妻の妊娠が分かり、独立を見合わせようかとも考えましたが、最終的に「子供が生まれるまでに生活の土台をつくる」という約束を妻として、平成十八年九月、妻の出産の五カ月前という非常識なタイミングで会社設立に踏み切った次第です。
畑 山 こちらは主に企業や店舗、ブランドを対象としたロゴマークを手掛けておられるそうですね。
津久井 人は誰かのことを思い浮べる時、まずその人の顔を思い出し、そこから性格や住んでいるところなどを引き出します。また、脳に送られる情報の八十七パーセントは目からの情報と言われており、ビジュアルによる情報はそれほど影響力が大きいのです。そこで、右脳によって長期間記憶される絵や画像に着目し、いつまでも人に覚えてもらえるロゴマークを提供することで企業活動のお役に立てればと考えました。
畑 山 確かに印象深いロゴマークはいつまでも頭に残っていますからね。御社の特徴といいますと。
津久井 当社ではロゴマークを「無料」にて二案作成し提案、お客様が気に入って下った場合にそ の中から一つをお買い上げ頂くというシステムで提供しています。ロゴマークを扱うところは他にも多数ありますが、このシステムは当社が業界初です。デザインは約三十名いる外部の協力デザイナーから最も案件に相応しい人物に依頼します。皆さんフリーデザイナーでして非常に高いクオリティーを持つ方ばかりです
畑 山 非常に良心的なシステムですね。では、ロゴマーク作成の価格はどのくらいでしょうか。
津久井 一回のロゴマーク作成に掛かる費用は三万九、〇〇〇円(2007年6月時点)です。また、二案からお選び頂いた後の修正も二度までなら無料で行なっています。ご依頼のほとんどがホームページからです。
畑 山 これなら思い通りのロゴマークができ上がることでしょう。会社設立九カ月で五〇〇件以上の依頼が寄せられ順調に歩まれているようですが、手応えはどのようにお感じですか。
津久井 この仕事は〇から一をつくりだすクリエイティブな作業ですから生みだす難しさはあるものの、その分やり甲斐が大きく素晴らしさを感じています。一方、クリエイティブな業界にもかかわらず、同業者の中には当社のホームページにあるキャッチコピーなどを盗用しているところがあります。これは同じクリエーターとして非常に残念です。クリエーターとは自分の言葉や自分の考えで何かを表現すべきだからです。
畑 山 そういったことがあるとは驚きました。最後になりましたが、今後の展望についてお願いします。

津久井 これからもお客様に喜ばれる質の高いロゴマークを提供することに努め、畑山さんのように私もロゴ業界でチャンピオンになりたいですね。そして私はビジネスそのものが大好きなので、ビジネスを生み出して企業に提案するような事業を手掛けたいと考えています。

畑 山 お話から多くの実績を残されていることに納得できました。一層の飛躍を期待すると共に、新たな事業展開も楽みにしています。
国際グラフ8月号に掲載 対談後、畑山さんとの1枚
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