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デザイン

法則・ノウハウ

【第433回】社内で使える、デザインを評価、選定する方法

こんにちは。





ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz








実はワタクシ、
本日が誕生日でございます。



42回目の誕生日。



この歳になると
誕生日に対して妙な焦りみたいなものも
同時に感じるようになってきますね。
私だけかもしれませんが。。。



先日、とある会に誘われました。
誘われたタイミングや開催日、会のメンツから



「これはもしや、
おれの誕生日を内緒で企画している
サプライズバースデーパーリーっ
ちゅうやつやないか?」



と予測しました。
我ながら勘が冴えているなと。



そして「逆サプライズ」をしようと
安いTシャツを買ってきて、
そこにマジックで



「みんなありがとう!!」



というメッセージを書きました。



実際の写真がこちら。
http://bit.ly/2LupOR4



下の顔みたいなのは私のサインです。
ひらがなで「つくい」が顔になってます。



これをカバンに忍ばせて、
バースデーケーキが出てきたら
Tシャツをおもむろに着て、



したり顔で予測していたことを
みんなに伝えよう思っていたんですね。



で、結果ただの呑み会でした(爆)



うぬぼれていた自分が恥ずかしい(恥)



というわけで本日は
早く帰宅するためにも急ピッチで
仕事を進めていかねばなりません。



ちなみに珍しいのですが、
我が家は次男も私と同じ誕生日なんです。



なので本日は自宅で誕生会です。



さて、
本日のお話です。



今週は、
よくこのメルマガで出てくる
デザインについての法則、



★メリコの法則



について
改めてお話したいと思います。



過去にも
特集したことがありますが、



読まれていない方も
大勢いらっしゃると思いますので
書かせていただきます。





デザイン制作物には
さまざまなものがあります。



これらの制作物をつくる上で
必ずと言っていいほど出てくる悩みが、



「(複数案ある中で)どのデザインを選べばよいかわからない!」
「(複数案ある中で)メンバー間で意見が割れる!」
「どのように修正を入れたらよいかイメージが湧かない」



などなどに
陥ってしまうということです。



これらの悩みをまとめて言い換えると、



★先に進めない状況



と言えそうなわけです。



では、
なぜこんな状況になってしまうのでしょうか?



答えはカンタンです。



★考える足がかりがないから



です。



人は基準がないもの、
比較対象がないものなどについて
良し悪しを判断したり考えを巡らせることが
実はとても苦手です。



デザインについても同じで、
良し悪しを判断するための基準がないと、
何をどうしたらよいかわからず、
先に進めない状況に陥ります。



たとえば、
〇〇というサービスの新しい事業の戦略を考えよ、
といったバクっとした命題があった時、



人は思考したり判断することが
難しくなります。



そこで、
あらかじめ考えるためのテンプレートとして、



・3C
・SWAT分析
・マーケティング4P



などなどが生まれました。
これらを「フレームワーク」と言います。



たとえば上記の
「3C」というフレームワークは



・Customer(顧客)
・Competitor(競合)
・Company(自社)



の頭文字をとったもので、
戦略をこの3つから考えると、
誰しもがみんな急に考えやすくなる、
というシロモノです。



顧客、競合他社、自社(の強み)という
考えるための足がかりができますから、
質問が明確になって考えやすくなるんですね。



メリコの法則は
まさにこの「フレームワーク」です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ひとりで考えていて
「本当にこれでいいのか」と不安になる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数人で検討していてなかなか意見がまとまらない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
社長や上司の選んだデザインが
「やめたほうがいい!」というものでも
なぜやめたほうが良いのかの理由を明確に説明できない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こんな状況は、
感覚だけで話し合うことをやめて
メリコの法則という「考える足がかり」を
使うと解決しやすくなります。



この「メリコの法則」は、
私のデザインの師匠である、
伊吹卓氏の提唱したものです。



伊吹先生は、
アサヒビールのスーパードライの
パッケージデザインをコンサルされた方です。



先生は、
デザインのノウハウだけでなく
商品開発や人材教育についてなど、



徹底して現場を見る、
自分で調べる、
聞いたことを試してみる、



というスタンスで
さまざまなノウハウを産み出してきました。
著書も100冊くらいあります。



先生はよく、



「売れるパッケージデザインが知りたければ
スーパーに行って売り場に立っていろ!」



と言っていました。



私もよくスーパーに2~3時間立ってました。
しかも仕事中に。。。



ご高齢のため
残念ながらすでに引退されましたが、



それまでは、
中堅企業から名前を聞けば誰でも
知っているような大手企業の商品開発や
デザインのコンサルをされてました。



そんな伊吹先生が考えたのが
「メリコの法則」。



ひとつずつ説明していきます。




メリコの法則の「メ」は「目立つこと」



デザインは、
その存在を知らせなければ意味がありません。



例えば、



・駅の広告で
・スーパーの売り場で
・商店街の看板の中で
・ポストの中のたくさんのDMの中で



より目立つこと、
その存在を知らせることが重要になります。



目立たないデザインは、
それだけで役割を果たしていないと言えるのです。



いくつかのデザイン候補があった場合、
より目立つ案はどれなのか、
という視点を持ちましょう。



看板であれば、



・ライバルより目立っているか
・風景に馴染みすぎていないか



スーパーに並ぶ商品であれば



・競合他社の製品よりも目立つパッケージになっているか



ホームページであれば



・競合のHPよりも印象にのこるか、
またHPに戻ってきてもらえるか
※ネットでは「比較」が常です。



などの視点で検討してください。



ただし、注意も必要です。



「出る杭は・・・」とはよく言ったもので、
目立ちすぎると嫌われる可能性もあります。
これを「悪目立ち」といいます。



嫌われてでも目立つか、
なるべく多くの人に嫌われずに程よく目立つか、



この部分は、
大きな話をするとその企業の戦略に関わってきます。



10人中9人に嫌われても、
1人に溺愛されることを戦略として狙うのであれば、
悪目立ちでもいいのでとにかく目立つことを
意識されるといいと思います。



その場合は、
高額商品を販売することが絶対条件といえます。



また、
使用シーンによっては好感(後述)よりも
目立つことを優先させる必要も出てきます。





メリコの法則の「リ」は「理解できること」



その商品がどんな商品なのか、
そのサービスがどんなサービスなのか、
そのお店が何屋さんなのか、



これらが
デザインにより理解できることが重要です。



この「リ」は、



「~~っぽい」
「~~らしい」



という言葉で置き換えられます。



例えば、



「オレンジジュースっぽいパッケージ」
「エステっぽいパンフレット」
「焼肉屋さんっぽい店構え」



などなど、
直感的に何かわかってもらえる、
ということが重要になります。



これをデザインで表すには、
主に2つ



・具体的なモチーフを使う
・それを表している色を使う



という手法があります。



オレンジをモチーフにデザインしたり、
オレンジ色を使ってデザインする、
またはその両方をするとオレンジジュースらしくなります
(話をわかりやすくするために超単純化しています)。



当たり前といえば当たり前ですが、
これも本当に重要なんです。



特に最近では、
デザイナーもデザインを依頼する人も
かわったことをやりたがり、
この王道を無視してしまう場合が多いです。



しかし、日本人は定番が大好き。



ですので、
この「理解しやすいかどうか」を
おろそかにするのは実はとても危険です。



余談ですがそういう意味では
デザインと同じかそれ以上に大事なのがネーミング。



特に導入期の製品
(まだ市場に認知されていないジャンルの製品)は
ネーミングでイッパツでどんな商品かを
理解させることが成功のポイントのひとつになります。



たとえば、小林製薬さんは



・トイレその後に
・熱さまシート
・なめらかかと
・ナイシトール



など、
一見ダジャレめいていて苦笑い、
といったものもありますが、



聞けばほぼ
どんな特徴、メリットのある商品かわかります。



この「リ」のポイントを押さえています。



また、
「その商品らしさ」だけでなく
「その会社らしさ」も同じように
大切になってきます。



これもメリコの「リ」の範疇です。




メリコの法則の「コ」は「好感が持てること」



「メリコ」の中で一番重要なのが
この「好感が持てること」です。



これも当たり前といえば、
という話ではありますが、
問題はどうやって「好感度」をはかるか、です。



アメリカに、レイモンド・ローイという
有名なデザイナーがいました
(もう亡くなってしまいました)。



ローイは、よく知られているところだと



・シェル石油のロゴマーク(貝のロゴ)
・不二家のロゴマーク
・タバコのピースやラッキーストライクのパッケージ
・ナビスコリッツのパッケージ
※どれもいまだにマイナーチェンジのみ



などを手がけた人で、
彼がデザインをすれば売れないものはない、
と言われたくらいのものすごいデザイナーです。



当時の彼のデザイン料金は1億円以上です
(1ドル360円の時代)。



女性の方はよくわかると思いますが、
口紅やリップクリームのひねると出てくる
あの構造をつくった人でもあります。



実は、
伊吹先生は、ローイの最後の弟子でした
(伊吹先生自身はデザインはしません)。



そして伊吹先生いわく、



「ローイはこの『好感が持てるかどうか』を最重要視していた」



とのことです。



彼の使った手法は、
たくさんのデザイン案の中から
好きなものを選ぶのではなく、
嫌いなデザインを排除していく方法。



製品やサービスのターゲットに対し、
複数あるデザイン案を見せて、
「嫌いなものをすべて排除してください」
とお願いしました。



「全部嫌い」



と言われれば、すべて捨てて
新しいデザインを作ったのでした。



これを伊吹先生はローイ本人から学び
(というか目で盗み)、日本に持ち帰り、
何年か後に「不美人(ブス)コンテスト」と名付けました。



このネーミングは天から降ってきたようだったと、
伊吹先生は語っています。



奇しくも、
伊吹先生がこの手法にネーミングをつけたその日に、
ローイはこの世を去りました。



ちょうど伊吹先生がネーミングを思いつき、
ローイに日本から電話をしようとしたときに、
ローイの娘さんから伊吹先生に連絡が来たそうです。



ちょっと話が脱線しましたが、
それにしても、なんで嫌いなものを排除するのでしょうか?



過去のメルマガでも書いた、
「は虫類脳」「哺乳類脳」といった話を
覚えていらっしゃるかもしれませんが、



伊吹先生いわく
「脳の構造上、人間は嫌いなものに1万倍敏感である」
とのこと。



1万倍は大げさだとしても、
プロスペクト理論と呼ばれる理論など
これを裏付けるものはたくさんあります。



「好き」の反対は「嫌い」だと思われがちですが、
実は人は「嫌いか嫌いじゃないか」の判断をしてから
「好きか好きじゃないか」の判断をしています。



ただしこの「不美人(ブス)コンテスト」は



・大勢の人に受け入れられるデザインを判断する



という意味合いのほうが強く、



・一部の人に強烈に好かれる



という観点では少し弱いところもあります。



さて、
この「メリコの法則」は
どれも難しいことはありません。



ただ、漫然と
「どのデザインにしようか」
「このデザインでいいんだろうか」
と考えるよりも、



「メリコ」という考えのフレームをもって検討した方が、
スムーズにデザインを決められます。



「これは目立つだろうか?」
「これは理解しやすいだろうか?」
「これは好感が持たれるだろうか?」
「『メ・リ・コ』の中で優先順位をつけるとしたら?」



という質問を、自分や周りの人、
できればターゲットに対して行うだけで、
効果的にデザインを決定することができますので、
ぜひ試してみてください。



ここで1点注意が必要です。



メリコの法則よりも前に
必ず明確にしておかなければならないことが
2つあります。



ひとつは、



・ターゲットは誰か?



です。



万人に好かれるデザインというのは
ほとんどありません。



デザイン的に優れている
Appleの製品(MacやiPhone)ですらそうです。



「自分たちに価値は誰に喜ばれるのか」
「自分たちは誰にとっての価値を提供できるのか」



これをしっかり考えることが必要です。



次に



・そのデザイン(ツール)のミッションは何か?



です。



ツールのミッションも明確にしていないと
「メリコ」の中でもどれを最優先にすべきかが
ブレてしまいます。



「どんな使用シーンで」
「何を目的に」



そのツールを使用するのか。



たとえばポスティングのチラシなどであれば
場合によっては「好感」よりも「目立つこと」が
優先されるケースが多々あります。



そうでないと
そのデザインに好感を持つかどうかの前に
ゴミ箱に直行です。



導入期の商品などであれば
そのパッケージや商品そのものが
どんなに好感の持たれるデザインでも、



そもそもそれが何か「理解」できないと
購入には至りませんから、メリコの「リ」が
とても大切になってきます。



まとめると、



・ターゲットを明確にする
(誰にとっての価値なのか?)



・デザイン(ツール)のミッションを明確にする
(どんな使用方法で何を目的とするのか?)



・メリコの法則でデザインを評価する



ということになります。



どんな理論、ノウハウでも
やはり商売の場合はお客さま(ターゲット)を
起点に考えなければ行けないということですね。






今回はここまでです!





津久井





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