ロゴ専門
デザイン会社biz up!ビズアップ

0120-65-37-65

Logo column

2018年02月09日 メールマガジン 法則・ノウハウ 【第417回】辛いときに知っておきたい「英雄の旅」とは?

2018年03月26日掲載開始

こんにちは。





ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz








ちょっと暗い話から入ります。



一昨日のことでした。
自宅に帰るとヨメが
第一声で言いました。



「訃報です」



私が10代のころ
たいへんお世話になった方が
亡くなったという手紙が来ていました。



亡くなったのは
私が中学生になると同時に
習いはじめた空手の先生でした。



先生は実は空手家でありながら
Wikipediaにも載っているほど、
アニメーションの業界では有名人。



もともとは漫画家で、
手塚治虫と同じ時期に同じ雑誌で
マンガの連載をしていたと聞いています。



ちなみに私の出身地
東京都練馬区の大泉という場所は
漫画家だたくさんいます(いました)。



高橋留美子やモンキー・パンチ、
松本零士などなど。



先生が空手をはじめたきっかけも
空手マンガを描くための取材だったそう。



私が空手を習いはじめたときには
すでに四段で空手歴30年以上でした。



そして
私はこの道場の第一号生でした。



「アニメ教室 空手」



と書かれたちょっと怪しい看板を見て
玄関を叩いた中学入学直後の津久井少年。



思えば
これは自分の意志で何か新しいことを
はじめた最初の経験だったかもしれません。



あとから先生に聞いたのですが、
「空手」と看板に書いていたのは
押し売り対策だったようです。



「君みたいな子が来るとは
 本当に思っていなかった」



と後に言われたことがあります。



その後、
道場は今でもつづいており、
生徒も20〜30名となっています。



私はここ数年、
「忙しい」という言い訳をして
道場に顔を出していませんでした。



ただ、
昨年の夏に先生が漫画家としての
集大成のような展示会を原宿の個展で開催し、
そこで数年ぶりにお会いしました。



結局それが最後で、
不義理を働いたまま今回のようなことに
なってしまいました。



先生はもう93歳か94歳くらいのご高齢、
大往生と言えばそうなのかもしれませんが、



90歳を過ぎてから
通信で慶応大学を卒業したほどなので
まだまだやりたいことがあったのでは
ないかと思います。



先生の言うことを
きちんと聞かなかったこともあり、



「言うことを聞いておけばどうなったんだろ?」



と少し後悔していることも正直あります。



さて、
なぜこんな暗い話をしようと思ったかというと、



今朝Facebookを見ていたところ、
6年前の今日の投稿でやはり世話になった人が
亡くなったことを自分が書いていたからです。



6年前に亡くなったのは、
私がバンドをやっていたときの
レーベルのオーナーでした。



当時37歳の若さで
自宅で仕事中に死んでしまいました。



私たちのバンドが
インディーズでCDを出せたのも、



その後誰もが知っている某大手の
レコード会社からアルバムを出せたのも、
そのレーベルオーナーのおかげでした。



大学4年の時に、
音楽雑誌「ロッキン・オン」の
巻末告知ページで



「レーベルを始めるのでデモテープ募集」



という告知を立ち読みして、
なにかやらなければという
焦燥感にかられていた当時の私は
メンバーに黙ってデモテープを送りました。



そんな蜘蛛の糸を手繰るようなきっかけが、
後に自分たちに大きなチャンスを
くれることになったのでした。



これも、
「空手をはじめたい!」と思い
先生の家の門を叩いたときと同じように



自分から飛び込んだことによる
新しい出会いや新しい世界の入り口と
なったできごとでした。



図らずも
個人的な境遇が6年前と似ている中、



自分に新しい世界を見せてくれた人が
同じ時期(2月)に亡くなるということに
意味を感じてしまいます。



と、
しんみりしてしまいましたが、
今日はそんなことと関係あるような
ないような、そんなお話です。



「ヒーローズ・ジャーニー」



という言葉を
聞かれたことはありますでしょうか?



これは、
神話を元にしたストーリーの
モデルのひとつです。



もう少し詳しくいうと、
たくさんの神話を研究していくと
ストーリーにいくつかの
パターンが出てきます。



そのパターンの中で
もっとも多いのがこの、



「ヒーローズ・ジャーニー」



なんです。



「なんだ、空想の話か。。。」



と思うことなかれ、
実はこの「ヒーローズ・ジャーニー」、
実際の人間の成長なども当てはまる
ケースが多いそうですよ。



本日はこの
「ヒーローズ・ジャーニー」について
少しお伝えしたいと思います。



もしかしたら
御社の今の課題や次の成長の
ポイントがわかるかもしれませんよ。




そもそも、ヒーローズ・ジャーニーとは?



ヒーローズ・ジャーニーは、
ジョセフ・キャンベルという
神話研究の第一人者が発見した
ストーリーモデルのひとつです。



神話について
私はあまり詳しい方ではないのですが、



神様という名の人間の話ですよね
(すごい大雑把。。。)。



ということで、
神話から発見された
このヒーローズ・ジャーニーも、
人間の成長に当てはまるだろう、
と考えられています。



ストーリーの流れとしては、
こうなります。



1.Calling(天命を知る)
2.Commitment(旅の始まり)
3.Threshold(境界線)
4.Guardians(メンター)
5.Demon(悪魔)
6.Transformation(変容)
7.Complete the task(課題完了)
8.Return home(故郷へ帰る)



ネットから引用した説明では
このように書かれています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この一連の流れは、
神話の中だけの話ではありません。



実は、
私たちの人生の流れもこの
「ヒーローズ・ジャーニー」を辿っています。



何か夢や目標に向かって行動していると、
その途中で強力なライバルが現れたり、
自分や周りの人が病気になったりなど、
数々の障害となる出来事に襲われたりします。



そのような時は、
ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)を
思い出してください。



強力なライバルが現れたことは、
5.Demon(悪魔)の段階にいると
考えることができます。



自分や周りの人が病気になったことは、
3.Threshold(境界線)の段階にいると
考えることができます。



ヒーローズ・ジャーニーをもとに
現状を分析すると、



次の段階に行くために
必要なものは何なのかを知る
手がかりを得ることができます。



例えば、
自分や周りの人が病気になり、
3.Threshold(境界線)の
段階にいると考えられる時は、



次へと進む4.Guardians(メンター)の
存在が必要なのかもしれません。



それは、
あなたの支えになってくれる人かもしれませんし、
何か本からのメッセージかもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ネットから引用)



ちなみに、
5番のDemon(悪魔)は自分自身で
あることが多いとも言われています。




身近なヒーローズ・ジャーニー



ヒーローズ・ジャーニーは、
映画などで応用されていると言われています。



一番有名なところでは、
ジョージ・ルーカス監督の
「スターウォーズ」です。



また、
30代〜40代男性であれば
きっとよく知っているであろう



「あのゲーム」



も、
思いっきりこれですよね。



そう、
「ドラゴンクエスト」です。
課題完了した勇者はお城に帰還します。



私は
ファミコン世代の生まれですが、



もっともわかりやすい例が
この「ドラゴンクエスト」です。



まず、
世界が闇の力で危機に陥った時、
自分が勇者としてモンスターのボスを
倒す使命があることを主人公が知ります
(天命を知る)。



一度たびに出てしまうと、
後戻りはもうできません(旅の始まり)。



しかし、
闇の力を倒すのに自分一人の力では
限界を感じます(境界線)。



そこで現れるのが、
師匠や仲間です(メンター)。



師匠や仲間の力で
境界線(それまでの自分の限界)を突破し、
ついに最後のボスとの戦いになります(悪魔)。



そして、
最後のボスを倒すこと、
または倒そうとすることで
自分自身が成長します(変容)。



ボスを倒すと
金銀財宝が手に入ったりしますが、
一番のギフトは自分の成長と
考えられています(課題完了)



最後に
自分の故郷や王様の元に
戻ります(故郷へ帰る)。



おおまかに
これが一連の流れだと言われています。



このように、
「ヒーローズ・ジャーニー」は
さまざまな物語の中で使われています。



・ワンピース
・千と千尋の神隠し
・風の谷のナウシカ
・ET
・バック・トゥ・ザ・フューチャー
・ゴッド・ファーザー
・七人の侍



などなども
そうなんだそうです。



そして前述のとおり
「ヒーローズ・ジャーニー」は
空想、妄想、物語の中だけの話ではない、
というところがポイントになります。



たとえばですが、
我が家の次男坊がまだ3歳のころの
例がわかりやすいと思います。



その日、
岐阜に出張だった私は、
ちょうど良い機会だと思い、
3歳になる次男を岐阜に住む
義弟の家に数日預けました。



題して
「親離れプロジェクト」です。



次男はまだ3歳。



出発の時は
大好きないとこに会えると
意気揚々としていましたが、



出発して
10分もすると不安そうな顔に。。。



1.Calling(天命を知る)

「お母さんいなくても独りで泊まってこれる?」
が彼のこの旅の天命です。



義弟の娘(次男にとっていとこ)は
同い年、はじめは楽しいことだけ想像し


「行く!」



と強気でした。



2.Commitment(旅の始まり)

駅での母親の見送りの後、
次男の旅がはじまります。
電車に乗ったらもう引き返せません。



特に、
新幹線に乗ってからは名古屋まで一直線です。



この旅は、
私にとっても次男と2人だけでする
はじめての長旅でした。



3.Threshold(境界線)

新幹線の中で、
次男に限界が訪れます。



それまでは、
不安そうな顔をしつつも
何とか耐えていた彼でした。



新幹線で私が昼寝をしていたら、
隣からシクシクむせび泣く声が聞こえます。



目を覚ますと
次男がお母さんがいないことの
不安で独り泣いていました。



私が抱きかかえてあげたところ、
いよいよ号泣。。。



しかし、
旅がはじまれば引き返すことはできません。
限界は突破されるためにあります。



4.Guardians(メンター)

不安を抱え、岐阜に到着。
その際、彼の心の支えになったのは
迎えに来てくれた同い年のいとこでした。



もともと、
そのいとこに会いたかったから
はじまった今回の旅。



彼女の出現はまさに
救世主の出現に等しかったでしょう。



5.Demon(悪魔)

母親がいないことによる不安、
その不安を抱えた自分が
次男にとってのDemonでした。



義弟の家には私も一泊しましたが、
夜になると半泣きで



「そろそろ帰ろうよ」



とせがんできます。



私が
「もう帰れないよ」と言うたびに
自分の中のDemonと戦っていたの
かもしれません。



しかし、
メンターの出現も手伝って
次男はこれを乗り越えます。



6.Transformation(変容)

3日もすると、
母親がいなくても(もちろん父親がいなくても)
まったく問題なく遊んだり食べたり。。。



そのころには
義弟の家からばあばの家に移動していて
大好きないとこもいなくなって
しまっていましたが、



Demonに打ち勝った彼は完全に
「お母さんがいなくても大丈夫」
という彼に変容を遂げました。



7.Complete the task(課題完了)

変容を遂げ、課題完了です。
ものすごい自信を身にまとっていました。



8.Return home(故郷へ帰る)

ひとまわりたくましくなった姿で
我が家へ帰ってきました。



小さなヒーローズ・ジャーニーですが、
彼にとってはとても大きな課題を
クリアした旅でした。




小さなヒーローズ・ジャーニーと
大きなヒーローズ・ジャーニー



ここからは私の独自解釈です。



昔、出版スクールに行っていた時、
そこの代表の方がよく言っていました。



「居心地の悪いところに行け」



これはきっと、
3歳のときの次男の旅のような
小さなヒーローズ・ジャーニー
なんだと思います。



私もよく、
知り合いがほとんどいない
交流会などに参加します。



知り合いがいないので
居心地はとても悪いです。
帰りたくなる時もあります。



でもそこで、
最終的には仲の良い人ができたり
「この人すげーな」という人と話せたり
自分の知らない世界を知れたりします。



終わった時には自覚がなくても
知らない人や世界を知ったことで
少し変容を遂げているんだと思います。



また、



「自分を変えたければ
 付き合う人を変えなさい」



とよく言われますが、
これはヒーローズ・ジャーニーの



「4.Guardians(メンター)」



の役割を果たしてくれる人を
探しているのかもしれません。



それにより
自分の境界線を超えようという。



実際に私も
6年前に会社がピンチだったとき、
どうして良いかわからず
ひたすら人と会っていました。



それもなるべく新しい人と。



ビズアップに残ってくれた、
またはそのときに加入してくれた
メンバーには直接的に助けらたのは
もちろんのこと(彼らもやはりメンターです)、



やはりその時に出会った人、
相談に乗ってくださった方々の
些細なひと言なども自分の限界を
突破するのにとても重要でした。



ただ、
どうやってDemonを打ち倒したかは
イマイチ記憶にございません(汗)



それでも、
そのあとで自分が変容した
ということは強く認識しました。



そのピンチを迎えるまでの私は、
社員には鬼のように厳しかったです。



すぐに怒るし、
正論や正義を振りかざすし(正論は
立場の数だけあるので意味がない)、



うまくいったことがあっても
ぜんぜん褒めませんでしたし。。。



「凡人はいらねーんだよっ!」



って
社員に言ったこともありましたし(汗)



会社のTOPから正論を振りかざされたら
普通の社員だったら何もいえませんよね。。。



ちなみに当時の私はなぜかわかりませんが
「自分の正しさ」みたいなものを
証明することに躍起になっていたと思います。



「自分が正しい」と考える人の思考のクセは
「相手(自分と違う意見の人)は間違っている」
です。



「自分:正しい=相手:間違っている」



という構図をつくりやすくなります。



そうすると、
自分の正しさを証明するためには
相手が間違っていることを証明すれば
良いことになります。



こうして、
相手を傷つけるためだけの議論が展開され、
最終的に相手が折れてくれたことを
「勝利=正しい」と誤解します。



Demonを打ち倒した後の私は、
怒ることがほとんどなくなりました。



自分の正しさを証明するために
スタッフと議論することがなくなりました。



自分も相手も間違っているときもあるし、
自分も相手も間違っていないときもある。



ただそれだけのことをやっと知ったのです。



ちなみに「正しい」という言葉を
人に使うことは個人的にはキライです。
この経験からです。



もちろん、会社にとって
望ましい行動、望ましい人格、
というのはあると思いますが、



人に対して
「正しい」という言葉を使ったとき、
たいていがそのウラで
「正しくない人」を生んでいます。



たとえ
それがどんなに残酷なことになろうと、



「正しさ」を主張する人は
「自分は正しいことをしている」としか感じません。
これが思いの外とてもおそろしいところです。



ちょっと話がそれましたが、
あのときの自分はこんなタイプの
人間だったというお話です。



そしてあの時と今とでは
自分がぜんぜん違うのがわかります。



しかしながら、
ドラクエにもつづきがあるように、
ヒーローズ・ジャーニーは1話で
終わるとは限りません。



私自身も今、
2(ツー)に入っています。



今回は
Demonの正体が何か(自分ですけど)、
何をすればDemonを打ち倒せるか、
なんとなく漠然とわかってはいますが、



その前に突破しなければならない
「3.Threshold(境界線)」
があります。



ということはやはり
メンターが必要ということかと
勝手に解釈しています。



ちなみに
Demonはだいたい自分だと言われる、
と前述しましたが、



必ずしもわかりやすい形で
出現するとは限りません。



誰かや何かの事象を
通して出ることが多いの
ではないかと思います。



表面的には
自分とぜんぜん違う見た目のものを、
どう自分と重ね合わせるか。
禅問答のような感じです。



さて、
今回のメルマガでは、
もし今「ピンチだな」と
思っている方がいたら



少しでも
自信をつけてもらったり
行動を起こしてもらえたら、



同じ旅の途中である私が
ちょっとはお役に立てたことに
なるのではないかと思い
お話させていただきました。



お互いがんばりましょう!






今回はここまでです!





津久井

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

メールマガジン登録はこちら

メールアドレス(必須)
会社名

ご依頼・ご相談・
各種お問い合わせは
こちらです

インターネットの手軽さを最大限に活用しつつ、インターネットのデメリットである「顔が見えない・声が聞こえないやり取り」を極力排除した「出会いはデジタル、やり取りはアナログ」が私たちの目指すサービスです。ご依頼やお問い合わせは以下のフォーム、またはお電話で可能です。

お電話でのご依頼・
お問い合わせ

受付時間 10:00~18:00

0120-65-37-65

フォームからのご依頼・
お問い合わせ

24時間受付中

ご依頼・ご相談フォームはこちら

トップへ戻る