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2019年02月08日 ブランディング メールマガジン 商品開発 【第465回】ヒット商品の基準は「最適レベルの新しさ」

こんにちは。





ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz








もうすぐバレンタインデーですね。
男子諸君はそわそわしているでしょうか。



なんて、
もうそんな年頃ではないですよね。。。



バレンタインデーって
あんまり良い思い出はないですね。



一度だけ、
とても思い出深いバレンタインデーを
過ごしたことがあります。



高校2年生のときです。



下校時、
昇降口で自分の下駄箱を開けたら
中に小包が入っていたんです。



この日だけは神経過敏ですから、
一瞬で何が起きているかを理解しましたが、



バレンタインデー連敗記録を更新中の
自分にとってこれは本当に驚くべきことで
びっくりして一度下駄箱を閉じてしまったほどでした。



「そういえばさっき、あの娘が昇降口をウロウロしてたな」



箱をよく確認もせず
周りの友人にばれないようにカバンに突っ込み、



自分の好きだった子が
下駄箱付近をただ歩いているだけなのを
天体望遠鏡なみの拡大解釈しながら、
家路を急いだのでした。



家につくとまっさきに自分の部屋に入り
軽くテンパりながらカバンを開き、
すぐに小包を取り出しました。



箱はデザインされた包装紙でくるまれていて、
柄のようにアルファベットでいくつも
こう書かれていました。



「NISSIN SALADOIL(日清サラダオイル)」



多少の違和感を感じつつも、
このチョコをくれたであろう
「あの娘」の美的センスを心の中でかばい、
自分の違和感にフタをしながら包装紙をはがすと。。。



中から出てきたのはカレー粉と辛子でした。



普段仕事に出かけているおかんは、
そんなときに限って自宅にいて
両手にカレー粉と辛子の箱を持って
部屋を出てきた私を見ていぶかしがり、



「学校の下駄箱に入っていた」



と告げると大爆笑しました。



「どおりで慌てて部屋に入っていったワケだ(爆)」



と。。。



結局、
仲の良い友人複数名の犯行だったことが
わりと卒業を間際にしたくらいに告げられました。
もはや時効だろうということで。。。



というわけで本日のお話です
(どういうわけだ?)。



本日は
「ヒット商品」の法則について
お話してみたいと思います。



「MAYA段階」



という言葉を聞いたことはありますか?



ヒット商品を生み出すには
この「MAYA段階」を理解することが
大切だよというお話です。




デザインにおいて、
デザイナーと一般の方々(デザインに関わる
仕事をされていない方とします)との間には、



「感性のライン」とも言うべき
境界線のようなものが存在するというのを
この仕事をする前からずっと感じていました。



15,000社以上のお客さまから
ロゴのご依頼をいただくことで、
当時漠然としていたものが少しずつ
輪郭を得るようになってきました。



デザイナーの感性が行き過ぎると、
一般の方々には理解ができません。



その行き過ぎた感性で
パッケージデザインや広告等々をつくっても
一般の方々が理解できないので売上には貢献しません。



パッケージデザインや広告は
最終的には売上に貢献することが
ツールミッション(C)ですから、



なのでデザイナーの感性が
正しいかというと一概にそうとは言えず、
結果(売れたかどうか)を持ってしか
正しさは証明できません。



この「感性のライン」、
ずっと漠然と持っていて
やっと輪郭を得てきたとお話しましたが、



私がそれに気づくずっと前から
すでにそれを提唱している人がいました。



レイモンド・ローウィという
昔のデザイナーです(すでに亡くなっています)。



当時、
レイモンド・ローウィがデザインした商品は
ものすごくヒットしていて、高額での
デザインの依頼がたくさん来ていました。




・シェル石油のロゴ
・不二家のロゴ
・ナビスコリッツのパッケージ
・タバコのラッキーストライク
・タバコのピース



他にもたくさんあるんですが、
こういったものが彼のデザインしたもので
そのほとんどはまだマイナーチェンジ程度しか
されていないものばかりです。



実はこのメルマガに
よく登場する私の師匠、伊吹卓先生は、
このレイモンド・ローウィの最後の弟子と
言われていたそうです。



ローウィが提唱していたのが
冒頭の「MAYA段階」です。



「Most Advanced Yet Acceptable」



の頭文字を取ったもので、
受け入れられるか受け入れられないか
ギリギリの前衛、先進性みたいな意味です。



「デザインの話か」



と思われたらお待ちください。
これがどうやらデザインに限った話では
ないということがわかってきたのです。




実は「感性のライン」が
デザインに限った話ではないということも
前からうすうすは気づいていました。



私は一応、元バンドマンでして
名前を聞けば誰でも知っているような
大手のレコード会社からフルアルバムを
リリースしたことがあります(インディーズでしたが)。



私たちのバンドは、



・ミュージシャン仲間
・ライブハウスの店長やスタッフさん
・その他音楽関係者



などにかなり評価されていました
(自分で言うのもどうかと思いますが)。



でも、
全然売れませんでした。



評価してくれるのはその道の人ばかり。
ちょっとマニアックだったんですね。



その時から感じていたんです。



自分たちがつくりたいものと、
オーディエンスが聞きたいもの、
2つの間には隔たりがあると。



行き過ぎた感性は
聴衆を「ポカン」とさせるだけだと。



デザインの話を例に出しますが、
師匠の伊吹先生は、



「売れるデザインが知りたければ、
 スーパーに1日立っとけ」



という人でした。



そこで、
サラリーマン時代に仕事を抜けだして
スーパーが忙しい時間帯(夕方5時くらい)に
売り場に数日立っていたことがあります
(さすがに1日中はしんどかった)。



まがりなりにも
デザインのディレクションをやっている人間です。



「何が売れるか = デザイン的な優劣(と当時思っていた)はわかるぜ」



と思っていました。



しかし、
自分がデザイン的に良いと感じるデザインではない
パッケージデザインの商品が売れていきます。



正しいと思っていた自分のデザインセンスは、
「売れる」という目的の前では正しくありませんでした。



この「ライン」は前述のとおり、
デザインにかぎらず他の業種や商材にもある、
と私は考えています。



たとえばお笑い芸人もそうです。



彼らが本当に面白いと思っていることと
テレビの前のお茶の間の人々が笑うポイントは
違うわけです(特にゴールデンタイムの番組)。



「楽屋ネタ」なんていう
言葉があること自体がそれを物語っています。



アパレルで言えば、
パリコレなどは完全に「感性のライン」の
はるか向こう側過ぎて理解できません。
「それ着て街は歩けないだろ」的な。



映画なんかもそうですよね。



プロや映画関係者、
映画オタクが評価するからといって
興行的に成功するとは限りません。



料理も同じではないでしょうか。



行き過ぎた感性の料理、
たしかに食べたら美味しいのでしょう。



でも
居酒屋のほうがお客さんの数は多いです。
みんな、焼き鳥や煮込みが好きなんです。



家などの建築物も
やっぱり感性のラインがありますよね。



渋谷駅の東急線の乗り場付近を
デザインした安藤忠雄氏は、
今ネットでかなり叩かれています。



利用者の利便性より
自身の感性(たいてい行き過ぎている)を
優先させてしまったからです。



簡単に言えば
ビジネスに限っていえば
この「感性のライン」を
ギリギリ超えないところが
ヒット商品となるということなんです。




御社の商材にも
この「感性のライン」はありませんか?



それはどこなのでしょうか?



私はレイモンド・ローウィのことを
師匠の伊吹先生から聞いていました。



伊吹先生から聞く以外の
ローウィに関する知識は
あまりありませんでした。



しかし先日たまたま購入した本に
ローウィのことや「MAYA段階」のことが
書いてあって、



しかもヒット商品の原則は
「MAYA段階にある」とまで書いてあって
びっくりしました。



ヒットの設計図
――ポケモンGOからトランプ現象まで
→ https://amzn.to/2UDhVNJ



本にはこう書いてあります。



人間はつねに



・新しいもの好き
・新しいものに対する恐怖



の両方を抱えている生き物で、
心の中で常にこの2つの心理が
綱引きをしている状態だと。



そして、



・最適レベルの新しさ



を求めている、
ということなんだそうです。



言い換えれば、
「なじみ感」と「驚き」の両立です。
ここが「MAYA段階」だということです。



新しさは十分でも売れていなければ
「なじみ感」が足りないということになり、



「なじみ感」が十分でも売れていなければ
その商品には「驚き」が必要ということです。



この感性のラインを
うまくコントロールしている日本の企業が
あります(私の推測ですが)。



日本人ならほとんどが知っている
アパレル企業「ユニクロ」です。



私はわりと洋服が好きです
(パリコレとかは意味がわかりませんが)。



なので、
そこそこ洋服屋さんに出入りします
(メチャメチャ詳しい訳ではありません)。



オシャレな洋服のブランドや
セレクトショップ、ファッション誌などは
言い方を変えると実は「教育者」と言えます。



何を教育しているかというと、
感性を教育しています。



「新しいけど怖くないよ~」的な。



これは社会全体の「感性のライン」を
押し上げている、とも言えます。



アパレル業界の「教育者」たちが教育し、
それを理解できる人が増えることで
「最適レベルの新しさ」は少しずつ
押し上げられます。



この役割(教育)はセレクトショップや
各種ブランドなども担っている部分です。



ではユニクロは教育者なのか?



私の推測では答えは「No」です。
ユニクロは「刈り取る者」です。



人々が教育されてきたころを見計らって、
同様のデザイン、シルエットの商品を
安く大量に提供する。



そうして常にボリュームゾーンを取りながら
ターゲットに対して「ハイセンスだ」と感じさせる、
これがユニクロ手法だと考えます。



ユニクロが有名になりはじめたころ、
店に行く前のはじめの印象は



「安くてダサい服を売っている店」



でした。



「ユニバレ」



という言葉があったくらいです。
ユニクロを来ているのがバレることで、
それが恥ずかしいことだと若者が感じる
時代があったのです。



今は実際に行ってみると、



「お、こんな感じの服がこの価格なら買いだな」



と思わせる商品がけっこうあります。



ただ、
私の個人的な感覚で恐縮ですが、



「やはりユニクロはビミョーだな」
と思わせる期間と、



「ユニクロなかなかやるじゃん!」
と思わせる期間が交互に来るんです。



これはタイミングを見計らって
教育された人を刈り取っていると考えています。



私のように少しファッションが好きな人は
そうではない人より教育されるのが早いです。



なので、
次のブームに行くのも早いのですが、



ユニクロは
ゆっくり教育される人もすべて刈り取ってから
次のブームがまた教育されはじめたころに
それと同じようなシルエット、デザインの服を
安く売りはじめるのです。



「最適レベルの新しさ」



をターゲットの教育され具合に合わせて
コントロールしているわけです。



その証拠に、
ユニクロはロゴに関しても
同様のことをしています。



こちら、
ユニクロの現在のロゴと少し前のロゴです。
→ http://bit.ly/1ZHZaF7



どちらが好きか嫌いかの好みはあると思います。



特筆すべきは、
どちらのロゴも同時期にできていたこと。



その際、
デザイナー界隈の会話ではみんな口をそろえて右、
つまり現在のロゴのほうがよいと言っていました。



「なんでダサいほうを使うんだ?」



というようなことを
デザイナーの多くは言っていたのです。



しかし、
そこがさすがユニクロです。



右のロゴはまだ多くの人が
感性的に追いついていない(教育されていない)
MAYA段階のだいぶ先だった、



つまり、
ターゲットとなる人にとっては



「新しすぎて怖い」



と思われる可能性があった。
だから左のロゴを採用した。



そして、
数年前にそろそろよいタイミングだろうと
いうことでロゴをリニューアルしたと
私は推測しています。



さて、



・今の商品を見直す
・これから新商品をつくる



という場合は、
ターゲットの求める「最適レベルの新しさ」が
どこにあるのかをぜひ検討してみてほしいです。



どうやって
「最適レベルの新しさ」を知るかは簡単です。



既存のお客さんや見込み客に
徹底的に聞きまくる、



商品が売れる現場を観察する、



私が師匠の伊吹先生に教わった
とっても簡単な方法です(笑)



そして先ほど紹介した本を読むと、
どうやらそれはレイモンド・ローウィも
徹底的にやっていたことだったようです。



それにしても
「カレー粉と辛子」の感性は
行き過ぎだと思うのですが(笑)







今回はここまでです!





津久井









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投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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