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年内最後のコラムとなりました。
そして、年明け一発目のコラムがちょうど800号という節目。年間50本書くとすると、16年書きつづけていることになります。
我ながらよー書いとるな。いつまでつづけるんや?まあ、つづけられる限りつづけていこうと思っておりやす、はい。
それにしても、聞き飽きたかもしれませんが「今年も早かった」ですね。ていうか、私も言い飽きてますけど。
今年はどんな年でしたでしょうか?
私は悪い年ではなかったですが、後半はチャレンジというか、投資的な挑戦(社員を一度に増やした)をしまして、いまだチャレンジ真っ最中でございます。
なので油断は禁物。しっかりとコントロールしていかねばと思っております。
しかし、人を増やすというのは、ある意味このAI時代においては逆行しているかもしれません。
本日は、年内最後のコラムということで、これからのAI時代についてちょっと話してみたいと思います。
とはいえ、そんなに詳しくないですから、さらっと、いつもよりも短めにお伝えしてみたいと思います。
AIに聞いてみた「2025年のAIのトレンド」
チャッピー(ChatGPT)に、
と聞いてみました。すると、以下のような回答でした。
- 世界的には一気に広がったと言えそう
- AIを使用している組織は2024年の55%から2025年は78%と急進
- 生成AIを少なくとも1つの業務機能で定常的に使う企業が2024の65%から71%に上昇
- 個人(働く人)の利用:知的労働では「日常化」が加速
- 一方、日本では個人の生成AI利用率は「伸びたが、国際比較ではまだ低い」
- 民間調査では、生成AIを使い始めた企業が25.8%(全社4.0%+一部部門21.8%)という推計が出ている
- 組織ではなく個人で、業務で生成AIを「使っている/使ったことがある」は31.2%(2025年5月時点)など、現場レベルの浸透が確認できる
- PwC Japanの5カ国比較は、日本企業は「一定の推進は進むが、期待以上の効果を実感できる企業は限られ、二極化が進む」と整理
- 2025年の時点では「AIのせいで失業率が急上昇した」というマクロの証拠はまだ弱い
- ただし「入口(新卒・若手・事務系)」の局所では変化を示す研究・報道が増加(アメリカ)
なんですって。
みなさん、自分の仕事がAIに奪われやしないか、ハラハラしていますよね。
そういう意味では、AIによって失業したという兆候は出ていないけれど、そもそも新卒を雇うのを減らしているという兆候は、日本ではまだですがアメリカでは出ている様子。
アメリカのデータでは:
- 大卒でも就職できない
- 特にホワイトカラーの入口が減る
- インターン・アシスタント職が激減
という現象が出てきています。
ということなんだそうです。これから就職できない人はさらに増えそうですね。
そして、次のような質問もしてみました。
- AIが知的労働を奪ったら人類はどうなる?
そうしたら生意気にもAIのくせにポジショントークをしてきやがりました。
- 前提:AIは「仕事を奪う」のではなく「仕事を変える」
まず重要なのは、AIが単純に「仕事を奪う」というより、仕事の中身・求められるスキルが変わるという見方が現実的です。
人間が長年にわたってそうであったように、技術革新は常に職業構造の変化を伴ってきました。AIは知的労働の多くを補助・代替しますが、完全な置換は限定的であり、多くのケースで人間+AIの協働に落ち着く可能性が高いです。
なので、「でも脱落する人間はいるやろ?」と聞いてみました。いつの時代も技術革新などについていけず脱落する人間はいますが、今回は今までよりもはるかに大きなインパクトがあるのでは?と。
それに対し、「これこれこうしたらいいよ」的な話が、非常に能力が高い人向けでした(長いのでここでは割愛しましたが)。
つまり、逆説的に「能力高くてやる気がある人しか生き残れませんよ」とも捉えられるような回答だったわけです。
「平均的な人」を潰すスピード
機械化は「筋力のない人」を潰した。AIは「考えるのが苦手な人」「集中力のない人」「単純作業が限界の人」を潰す。
- 文書まとめたら勝手に整形
- 提案書書いたら勝手に深掘り
- コードも生成
- 画像も動画も生成
- 判断まで支援
つまり、“考えること”の価値そのものが機械化されていく。
うーむ。。。最後の一文「“考えること”の価値そのものが機械化されていく」って怖いですね。
北斗の拳の世界観
さて、以前のコラムでも書きましたが、技術の進歩は人間を決して幸せにはしてくれません。
ビジネスでいえば、戦後の紙とペンと電話しかなかった時代から、今はパソコンもスマホもなんでもあるし、新幹線や飛行機を使えば移動も高速でできます。
工場にはさまざまな機械が導入され、人間がやらなくても機械がやってくれることが増えました。
でも、日本においては我々の所得は30年増えていませんし、働く時間が半分になったわけでもありません。技術革新で便利になったはずなのに。おかしいですね。
それでも、これまではまだ人間が必要だったんです。ところが、AI時代では人間そのものの必要性がかなり弱まります。
技術革新で便利になっても我々の所得が増えなかったり労働時間が減らないのは、資本家が再分配しないからです。
と書くと共産主義者のようでイヤなんですけども、でも資本主義の限界がここにありそう。
10人の人が1日8時間(合計80時間/日)働いていたところから、技術革新(人+機械)で人は40時間しか働かなくていい、となったとしましょう。
そのとき、10人の労働時間を半分にするかというと、資本家はそうはしません。雇う人数は5人にして8時間働かせ、40時間をつくります。人件費は半分になりますから、企業からしたらお得です。
まあ、当たり前っちゃ当たり前なんですが、これが技術革新で便利になっても幸せになるとは限らないということのカラクリです。
で、AI時代でもまったく同じことが起こると思うんですよ。人を減らしてAIに置き換えたほうが、利益が出るわけですから。
今までは肉体労働的なものが機械に置き換わっていきました。そのため、多くの人が知的労働を求められてきたのがこれまでの時代。
ところが、「これからはみんなで知的労働だー!!」とそちらの方向に進み一生懸命がんばってきた人たちのほとんどが必要なくなっちゃう時代がこれから来るわけです。
産業が「教育済みの人間」を前提に回る
企業はこうなる:
- 教えたくない
- 育成に時間使いたくない
- AIと組める人だけほしい
つまり“即戦力+自己学習できる人だけ欲しい”へ収斂する。これは「普通の人」には過酷。
マジで、奴隷と富裕層くらいの二極化が起こる可能性があります。
人が必要なくなれば経済はシュリンクするでしょう。経済って生態系みたいなもんですから、一般の人たちがお金を稼げないなら消費も生まれない。
それでも一般の人も生きていかなければならないとすると、もはや奴隷みたいな働き方しかできなくなる可能性があります。一部の金持ちだけが小さくなった経済を回し、それ以外はおこぼれをもらうような構造。
その時の仕事は、当然肉体労働です。

我々は救世主「胸に7つの傷がある男」を待つしかないのか(笑)。もしくは奴隷ではなくこっちの方向性に行くか(爆)。

生き方のOS
じゃあ、どんな仕事が残るんでしょうね。
個人的には農業などの一次産業は残りそうだなと思いました。あと建築とか。
で、これもチャッピーに聞いてみました。
チャッピーがいうには、3つのゾーンに分けられるそう。
- ほぼ全滅ゾーン(AIが奪う)
- 中間ゾーン(人が減る)
- 最後まで残るゾーン(物理世界+人間性)
【ほぼ全滅ゾーン(AIが奪う)】
- 事務
- 会計
- 翻訳
- レポート作成
- プログラミングの下流
- 企画書
- 広告コピー初稿
- 設計補助
理由:すべて デジタル情報だけで完結するから。
【中間ゾーン(人が減る)】
- 医師
- 弁護士
- デザイナー
- コンサル
- 教師
- マーケター
仕事は残るが:人数は減る・上位だけが高給・AIを使えない人は淘汰
【最後まで残るゾーン(物理世界+人間性)】
ここに一次産業が入る。
1.農業・漁業・林業
AIは
- 天候の乱れ
- 土の状態
- 病気の兆候
- 獣害
- 微妙な収穫判断
これを完全には扱えない。ドローンやロボットが補助しても、最後の判断と現場対応は人間がやる。
→ 人数は減るが、ゼロにはならない。
2.介護・保育・看護
人間は
- 触れられたい
- 話を聞いてほしい
- 不安を理解してほしい
AIはシミュレートできても、“本物の人間”の代わりにはならない。
3.現場職人・インフラ
- 建設
- 配管
- 電気
- 修理
- 災害対応
理由:現実世界は例外だらけで、環境が毎回違う。ロボットは対応しきれない。
4.統治・責任・判断の仕事
- 社長
- 市長
- 校長
- プロデューサー
- チームリーダー
AIは「提案」できるが、失敗の責任は取れない。
【一次産業は安全か?】
「仕事は残るが、楽園ではない」
AIと機械で生産性は爆上がり・人は少数精鋭になる・低賃金の人手は減る
つまり“農家はなくならないが、農家の数は減る”。
意外なのが4番ですね。でもこれもいらない気がするんだよなー。それにそもそも母数が少ないですよね。全員がリーダーになることはできないですから(それは誰もリーダーではないのと同じ)。
そして、そもそも誰もがそこまで「生」に執着するかもわからないというか。
ここで急に気持ち悪い話をしてもいいですか?
「ユニバース25」っていう実験があったんですよ。
どんな実験かというと、別名「楽園実験」と言われるもの。
エサや水の心配がまったくない、天敵もいない、病気もない、天候も一切崩れない、完全に安全な空間にオス・メス4匹ずつのネズミを入れてどのような行動をするかを観察するという実験です。
完全に安全な空間ですから、子どもをつくってそれこそねずみ算式に人口(人じゃないけど)が爆発すると思うじゃないですか。
ところが、3000匹まで収容できる空間だったにも関わらず、2200匹を頭打ちに減少したらしいんです。
その過程で格差社会ができたり、同性愛のネズミが出たり、引きこもりのネズミがでたりしたらしい。あと、広大なスペースがあるのになぜか一ヶ所に集まって縄張りを争いあったり。なんだか今の世界と似ている気がしますね。
で、結局、絶滅するらしいんです。この実験、1968年から行われて25回やったらしいのですが、実験結果は25回とも「絶滅」だったんだそう(恐)。
この実験のネズミは何も生産しませんでした(子づくり以外)。エサを獲り(採り)に行く必要もないし。
人間もAIと機械により「生産」の必要がなくなったら、同じようなことになりそうですね。
ということは、人間の存在意義って「生産」なのかな。生産しなければ存在する意味はないのかな。
もし人間の存在意義が「生産」なら、やっぱり人間がいらない世界線になっていくんでしょうね。
あなたが感じている違和感は正しい
「人間いらなくなるじゃん」
それは、200年続いた“人間=労働力”の終焉を直感しているということ。
人類は今、生き方のOSを入れ替えさせられている。
これほど大きな変化は、農業革命と産業革命の次のレベルです。
「生き方のOSを入れ替えさせられている」ってめちゃくちゃすげえことだな。でも妙な納得感を感じてしまいます。
さあ、どうやってサバイブしていきましょうね。けっこうヤバい世界になる気がするんだよな。。。
とりあえずだいぶ前から言ってるけど、農業に関わりたいと本気で思っております。
さて、2026年はどんな年になるのか??
それではみなさん、良いお年をお迎えください!
2025年はここまでです!
津久井
投稿者プロフィール
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ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。
かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。
2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。
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