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2022年01月14日 メールマガジン 法則・ノウハウ 【第608回】2022年もこのコラムを楽しんでいただくための「用語解説集」

私はサッカーを小学校5年生からかれこれ35年近くやっているのですが、この時期の楽しみといえば「全国高校サッカー選手権大会」です。野球で言えば甲子園です。

1月10日に記念すべき第100回大会の決勝戦が行われました。そうです、実は「サッカーの甲子園」にも100年も歴史があるのです。

決勝戦に出場したのは、青森代表の青森山田高校と熊本県代表の県立大津高校。結果は5−0で青森山田高校が圧倒的勝利を収めました。青森山田は昨年、一昨年と優勝候補筆頭と言われながら決勝戦で破れていたので、3年目の正直といったところです。

しかし試合内容はというと、あまりサッカーのクリエイティビティを感じない内容でした。どちらのチームも相手の陣地に向けてロングパスを多用する試合で、華麗なパスワークやドリブルなどは一部はありましたが、サッカーの魅力は少なかったかな。

青森山田の選手は、ほとんどがラグビー選手みたいな体格で、とても高校生とは思えませんでした。お尻から太ももの筋肉や胸板が異常に鍛えられている印象。まるでプロかそれ以上。

選手権に出るようなチームの子たちはプロに比べれば細く見えますが、実はフィジカルは相当強いです。テレビで見るとわからないです。

以前、中村俊輔選手を生で見たことがあります。テレビで見るとほっそりとしている印象の中村選手ですが、実はめちゃめちゃガタイがいいです。それと同じで、選手権に出場するチームともなれば体もしっかり鍛えています。

ところが、それ以上に青森山田の選手たちがプロ顔負けのフィジカルを持っていました。なので、大津高校の選手は走っても負ける、ハイボールを競り合っても負ける、ドリブルしても体を寄せられて負ける、といった感じ。

サッカーのクリエイティビティよりもプレー強度のひとつひとつが段違いに強いことで試合に勝ったという感じです。結果として大津高校はシュートを1本も打てませんでした。

ビジネスに例えるなら、商品力やビジネスモデルよりも、営業力で競合に勝つようなイメージです。もちろんそれも重要な戦術なので否定はまったくするつもりはありませんが。。。ただ、中小企業がビジネスシーンで競合に勝っていこうとした場合、やはりこういうスタイルでは限界があるでしょう。

なんて、サッカーに興味がない人からしたらまったく面白くない話とビジネスを重ねて語ってしまいましたが(汗)、ワタクシ本日は青森県に出張に向かっております(この情報もどうでもいいですね)。

今回の全国高校サッカー選手権大会、残念だったのが準決勝です。

かつては強かった東京代表チームはここ数年は活躍できていませんでした。が、今大会は関東第一高校が準決勝進出。

ところが、準決勝の直前に部員に新コ□陽性者が2名出たということで、出場を辞退してしまいました。陽性者2名は特に症状はなかったそうです。

いつまでこんなことをつづけるのでしょうか?本当に腹が立ちます。陽性になってしまった子はトラウマになるレベルです。

そもそも、2020年から何度も言っていますが、陽性者と感染者はまったく別物です。インフルエンザが大流行したときは、感染者が100万人とか200万人だったのに、ここまで騒いだりはしませんでした。

年末ごろから、オミちゃんをはやらせようとPCR検査を無料にしましたね。PCR検査はそのウイルスが生きていようと死んでいようと検知します。死んだウイルスの遺伝子がほんのちょっと粘膜についていただけで陽性にするのがPCR検査です。つまり、PCR検査とメディアをうまく使えば、この騒動はいつまでもつづけられるということです。日本人がバカな限り。

しかし、この騒動がだんだんおかしいなと違和感を持つ人も増えてきたと思います。2年かかりましたが、ここで食い止めたい。ただでさえ、日本人はこれからどんどん貧乏にさせられていくわけですから。向こう5年から10年は地獄のような時代が来るかもしれませんが、それでもなんとか生き延びましょう。

というわけで、時代を生き抜いていくのに役に立つかわからない話を今からします(爆)

このコラム、多くの方に読んでいただいておりますが(いつもありがとうございます)、「はじめから読んでいないと出てくる用語がわからない」となることを防ぐために、年に1〜2回ほど「用語解説集」的な回を用意しております。

年のはじめでもありますし、今回は用語解説集としてお届けいたします。長いです。コーヒーでも飲みながらお付き合いください。このコラムをより読みやすくしていただくために、そして楽しんでいただくために。。。

 

●伊吹卓先生


このコラムでよく登場する私のデザインの師匠です。ご高齢で御年90歳、本を100冊くらい書かれています。

伊吹先生の名前で検索すると日本経営合理化協会のこんなページが出てきますね。。。

もともと電通でコピーライターをされていて、某大手歯磨き系企業の部長さんに「君の考えたコピーで売れるのか?」と言われた際に答えに窮し、そこから「売れる」ということにこだわって研究をされてきた方です。

有名な実績としてはアサヒビールの「スーパードライ」のパッケージデザインをコンサルティングされました。

私は伊吹卓先生に大きな影響を受けています。

 

●モノの時代、デザインの時代、色の時代

伊吹卓先生が提唱されている考え方です。

時代は

  • モノ
  • デザイン

と3つあり、それを繰り返すとされています。

モノが不足していた時代は、つくるだけで売れました。自動車がはじめて発売された時、洗濯機がはじめて発売された時、冷蔵庫がはじめて発売された時などなど。

この時はその「スペック(機能)」こそが求められており、イメージ(この場合商品デザイン)はほとんど求められません。みんなスペック(機能)がほしくて購入します。

なので、デザイン性を持たずともモノが売れます。

次に、スペックが満たされて飽和状態になってくると、イメージが重要視されるようになります。

これが「デザインの時代」です。

この時代は「差別化」がポイントなのですが、その差別化は主にデザイン(見た目)で行われることが多かったわけです。

一昔前は、パソコンは何もデザインが施されていないアイボリーの角ばった物体でした。パソコンのスペックを持ったものは他になかったから、デザインはなんでもよかったんですね。

画像はグーグル検索より

飽和状態になりかけたタイミングでアップルがデザイン性に富んだ「iMac」という商品を出しました。

「iMac 初代」と検索していただくと昔のiMacが出てきますが、このデザインは当時は本当に画期的でかっこよく、購入した友人が超羨ましかったです。

画像はグーグル検索より

かくしてiMacを持ってパソコンという製品はデザインの時代に突入したわけです。携帯電話もまったく同じ道を歩んでいます。

デザインの時代の次に来るのが「色の時代」です。

松下電器は冷蔵庫がデザイン的な面でも飽和気味になった時に、「主婦が好きな色を選べる冷蔵庫」というものを発売したそうです。他にもこの時期にはカラーバリエーションが多用される商品が多くありました。

少し前も、パントーン携帯やポータブルゲーム機などの商品のカラー展開が進みました。

ちなみにこの3つの時代は、社会(経済)全体の傾向として現れる面もあれば、商品や業界単位で現れる面もあり、お互いに影響しあっていると考えています。

「色の時代」というとちょっとピンとこないかもしれません。私はこの「色」を「バリエーション」と解釈しています。つまり、若い女性が思い思いに携帯電話をデコレーションしているのも

  • 色=バリエーション

に含まれると考えています。

現在は大局ではモノの時代に入りつつあるというのが私の考えです。その代表格が「IoT(Internet of Things)です。

 

●「比較の戦場」「第一次〜三次比較戦争」

これは私が考えた言葉です。

現代は必ずと言ってよいほど比較される時代です。

「比較されない時代なんてあったの?」と思われるかもしれませんが、比較されづらい時代は確かに存在しました。先ほどの「モノの時代」です。このころは圧倒的にものがありませんから、比較するという行為はそれほどありません。

これがデザインの時代に入ると少しずつ比較されはじめます。

  • 同じ冷蔵庫でもどこのメーカーがいいのか?
  • ハムはどこのメーカーのものが美味しそう?
  • シャンプーはどれがいいかしら?

などなど。

たくさんの商品がありましたが、その実、オンリーワンの商品というのはなかなかなく、売場ではすぐ横に競合の商品が並ぶ状況になってきます。

これが第一次比較戦争

しかし、このころは売り場に行かなければ比較できませんでした。つまり「戦場」は「現場(売り場)」だったわけです。

BtoB、BtoCを問わず、ある商品やサービスを購入しようと思ったとき、比較するための情報収集はなかなか骨の折れる作業だったはずです。

ところが、インターネットが登場します。

インターネットは検索したい商品やサービスを入力するだけで大量にその商品やサービスを扱うサイトや情報が現れます。

売り場にいく必要もなければ業者を複数探す必要もありません。今までの比較するための苦労(コスト)は大幅にカットされました。

これが、第二次比較戦争です。

インターネットは検索機能という「探しやすさ」ばかりが目立ちますが、実は抜群の「比較しやすさ」も同時にもたらしていたのです。

で、今はFacebookやTwitter、Instagram、You Tubeなどのソーシャルメディアの登場により第三次比較戦争に突入しています。

これは具体例でお伝えします。

数年前、私は仕事中に急に肩と首を痛め、夜も寝られないほどになりました。そのことをFacebookで投稿すると、多くの「大丈夫?」という心配コメントの他に、

  • 「ここの整骨院がいいよ!」
  • 「この針の先生は世界の100人の名医の一人だよ!」
  • 「第一頸椎専門のカイロプラクターがいるよ!」
  • 「自分で治せる施術を教えてくれる先生がいるよ!」

などなど、良い先生を紹介するコメントが入ったのです。

これはよくよく考えるとものすごい恐ろしいことです。

コメントしてくださった方はみなさんとても信頼できる方ばかり。そんな信頼できる人たちが、「自分が一番だと思う」先生や治療法をこぞって紹介してくれるのです。

今までは品質が高いのは他社と比べられた時の有効な武器でした。ところがその土俵に上がれるかどうかすら怪しくなってきた。なぜなら、一流の腕(=高い品質)を持った人同士が比較されてしまうから。これが第三次比較戦争。

もはや品質が強力な武器だった時代は終わりを告げそうなのです(だから品質が低くて良いということではない)。最高の品質を目指す「だけ」では、比較の土俵にすら上がれない可能性があるというわけですね。

私のような年代(30代後半から50代前半くらいかな?)などは、ネットを使うといってもSNSを活用する(情報を得る)ことは習慣的にはそれほど馴染んでおらず、どちらかというと検索窓に検索語句を入れて情報を調べる人が多いと思います。

ところが、今の若い人たちはTwitterやYou Tubeで検索するらしいです。検索ツールの筆頭はもはやSNSで、その感性に気づかないとビジネスでも取り残されそうです。

 

●MAYA段階

MAYA段階は、ざっくり言うならば「ヒット商品を生み出す感性の境界線」です。消費者の「感性の境界線」に合わせた商品づくりをすることが、ヒット商品の鉄則となります。

「MAYA段階」はある英文の頭文字を取ったものです。

  • Most Advanced Yet Acceptable

この英文を訳すなら、「受け入れられるか受け入れられないかギリギリの前衛、先進性」みたいな意味です。Wikipediaには「消費者の中に潜む【新しいものの誘惑と未知のものに対する怖れ】との臨界点」とあります。

MAYA段階を考案したのは、レイモンド・ローウィというフランス系アメリカ人のデザイナーで、残念ながらもう亡くなっていますが、彼がデザインしたものは当時必ずヒットすると言われ、いまだにマイナーチェンジしかされていないデザインも多数あります。

  • シェル石油のロゴ
  • 不二家のロゴ
  • ナビスコリッツのパッケージ
  • タバコのラッキーストライク
  • タバコのピース

そして、伊吹先生はなんとレイモンド・ローウィの最後のお弟子さんでした。

MAYA段階はデザインに限った話ではなく、商品開発において重要な考え方となります。このMAYA段階を上手に活用していると私が個人的に考えている企業が、ユニクロです。

 

●進化系

これは私が考えた言葉ではありません。何らかのメディアに出ていたものを使わせていただいております。

「進化系」とは何かというと、「旧態依然とした業界や商品に新しいイメージを持たせることで、その業界や商品がバージョンアップすること」です。

この定義は私がしたのですが、「進化系」という言葉を見たときにまさにうってつけだと感じ、使っています。

たとえばこのコラムでは、過去に

  • コインランドリーの進化系
  • おせんべいの進化系
  • コーラの進化系
  • 床屋さんの進化系
  • 八百屋さんの進化系
  • 食パン(屋さん)の進化系

などを例に挙げて進化系について説明をしてきました。

進化系は主にデザインなどのビジュアル面を変えることで、つまりイメージの力を使って行われることがほとんどです。

画(え)がないとちょっとわかりづらいかもしれません。コインランドリーの進化系の代表格がこちらのBaluko Laundry Placeです。

進化系にすると何がうれしいのかというと、これは「新しすぎる恐怖」を持たれず、「でも新しい」という認知をされやすい点です。まさに「最適レベルの新しさ(MAYA段階)」というわけです。

 

●ブランディング

世にいう「ブランディング」はとってもふわふわした言葉です。なんとなくデザインとかイメージのことを言っているように感じます。

こういった言葉を自分なりではありますがひとつひとつ定義していくのが私のライフワークです。

おそらく、ブランディングを扱う会社でも具体的にこの言葉を定義できている会社は少ないと思います。

私が定義するブランディングは

  • 選ばれる、選ばれつづけるための施策全般

です。

つまり、比較の戦争を勝ち抜くための施策です。言い換えると、「価値を高めて(磨いて)広める」ための活動ということになります。

施策(価値を高めて広める手法)はその時代により変わります(もちろん業種やエリアによっても変わります)。

第一次比較戦争のころは、チラシやPOPなどがよく使われました。インターネットの登場で、ホームページを持っていない会社は比較の土俵にすら上がれなくなりました。今だと

  • スマホ対策
  • SNS対策

は重要な施策です。

もっとも、ツールさえ用意すれば良いという簡単な話でもありません。

 

●「言葉と画(え)」「具体と抽象のキャッチボール」

「言葉と画(え)」はご存知かもしれませんが、私がよくコラムで使う言葉です。

人に何かを伝えるときには、言葉だけでは足りないし画(え)だけでも足りない、これが私の持論です。

脳の構造的にも両方大切で言葉と画(え)が相乗効果を生むようになっている時、「もっとも伝わる」ことになります。これを私は「具体と抽象のキャッチボール」と呼んでいます。

本当に頭が良い人は、実は右脳型の人ではなく、ましてや左脳型の人でもなく、左脳と右脳の行き来が上手な人(脳の脳梁という左右をつなぐ部分が発達している人)だそうです。

つまり、

  • 具体と抽象
  • 論理と感覚
  • 言葉と画(え)

のキャッチボールが上手な人。

抽象的な話から具体例を思い出せる人、具体的な話をいくつか聞いてひとつの結論を導き出せる人や、直感的なものとロジックを上手に行き来できたりする人のことです。画(え)を見て言葉を思いつく人、言葉から画(え)を連想できる人もそうです。

 

●存在の相対性理論/デザインの相対性理論

これも私が考えた理論です。

存在を際だたせるためには他と違うことをしなければなりません。

たとえば、徒歩圏内にうどん屋さんが100店舗あったとしましょう。その中で新しくうどん屋さんをはじめても存在を目立たせることはなかなか難しいです。しかし、ここでラーメン屋さんをはじめれば、しかもそのエリアにラーメン屋さんがなければ目立つことは容易です(話をかなり単純化しています)。

東京の歌舞伎町で何かお店をはじめようとしたときに存在を看板で知らしめることは至難の業です。何千、何万という看板が歌舞伎町にはすでに存在しているからです。そういう場合には存在を認知してもらう方法は看板ではない手段を取るべきです。

これが存在の相対性理論です。

これはデザインにもそのまま言えることです。

食品売り場の棚に並んでいる商品が仮にすべて赤をメインとしたデザインのパッケージばかりだとしたら、当然ですが違う色をメインカラーにすれば目立って存在を知らしめることができます。

つまり、現場に即した手法、表現を使わないといけないということです。

しかし、現場を知らないで何かを提案してくるデザイナーがとても多く、せっかくお金をかけて何かを制作しても効果がない、ということが実際には多発しています。

存在を知らしめるために最大効果を狙って他と比べてどう目立つかを検証してから打ち手を考える必要がある、ということがこの理論で言いたいことです。

 

●表現のマトリックス

大雑把にわけると言葉はだいたいが具体的で画(え)はだいたいが抽象的です(大雑把に言えば、です)。

が、当然ながら抽象的な言葉もあれば具体的な画(え)もあります。

何かを伝える(=表現する)時にはこれらすべて、つまり

  • 具体的な言葉
  • 抽象的な言葉
  • 具体的な画(え)
  • 抽象的な画(え)

を駆使して表現することが大切ということです。これを具体的な画(え)で表現するとこうなります。

★表現のマトリックス(C)

これも私が考案したものです。マトリックスの中の

  • スペック
  • イメージ

は次にお伝えします。

 

●「スペック」「イメージ」

これは私が考えたブランディング理論で登場する言葉です。

人は、スペックとイメージの両方の観点からバランスを取りながらものやサービスを購入しています。これは無意識的に行われている場合もありますし、意識的に行われる場合もあります。

ものすごくざっくりした分け方をすると、

  • スペック:定量的なもの≒数値化したり言語化しやすいもの
  • イメージ:定性的なもの≒言葉にしづらかったり、言葉にした時に画が浮かんだり、場合によっては感じ方が人によって違うものなど

です。

スペックは具体的である傾向が強く、イメージは抽象的である傾向が強いです。

【スペックの例】

  • 価格(主に低価格)
  • 数値化できる品質(パソコンのCPUなど)
  • 技術
  • 納期(スピード)
  • 具体的なメリット(特典やプレゼントなど)
    などなど

【イメージの例】

  • 会社のビジュアルイメージ(ロゴやパンフレット等から伝わる)
  • 商品のデザイン
  • 人柄(営業マンや店員)
  • 雰囲気(お店の内装など)
  • 価格(主に高価格)
    などなど

 

●デザインの無拒否性

人は、見たものから何かしらの印象を感じてしまいます。

これは拒否できません。美しい景色を見れば「キレイだ」という印象を持ってしまいますし、無精髭で寝ぐせだらけ、歯が黄ばんでいておしりの割れ目が見えかけるようなダラダラのスウェットのズボンを履いた太ったおじさんを見れば、「汚い」と感じてしまいます(どんなたとえだ 笑)。

たとえまったく同じ味の料理だとしても、盛り付けがキレイなら「美味しそう」と感じますし、グチャグチャで汚ければ「まずそう」と感じます。どんな有名シェフがつくった料理でも、ビニール袋に残飯のように無造作に放り込まれていたら「これはおそらくゴミ(残飯)だ」と感じます。

これを「デザインの無拒否性」と私は名づけました。

「見た目が美しいか美しくないか」よりも実はこの「何らかの印象を与えてしまっている」ということのほうがよっぽど重要です。

そこで大切になってくるのが、「では見た人にどういう印象を持たせたいか」という考え方です。

「安心感」を与えたいのなら、安心感を感じることを拒否できないデザインになっているか、「最新」「先進的」というイメージを与えたいのなら、それを感じることを拒否できないデザインになっているか、こういうことを逆算する必要があります。

 

●「メリコの法則」

メリコの法則は伊吹卓先生が考案されたものです。

商業デザインにおいての「良いデザイン」というものが何かを考えるときのフレームワーク(枠組み)としてとてもわかりやすく便利に使えます。

「メリコ」の3文字はそれぞれある頭文字をくっつけてできたものです。

「メ」は目立つこと。デザインは、その存在を知らせなければ意味がありません。

より目立つこと、例えば、

  • スーパーの売り場で
  • 商店街の看板の中で
  • たくさんの名刺の中で

様々なシーンで目立ちその存在を知らせることが重要になります。目立たないデザインは、それだけで役割を果たしていないと言えます。

「リ」は「理解できること」。その商品がどんな商品なのか、そのサービスがどんなサービスなのか、そのお店が何屋さんなのか、これらが理解できることが重要です。

「〜〜っぽい」など、イメージで直感的に伝える場合もありますし、デザインと併せて「適切な」言葉で理解されるようにする場合もあります。

「コ」は「好感が持てること」です。「メリコ」の中で一番重要なのがこの「好感が持てること」と伊吹先生は言います。

目立って、理解されても好感を持たれなければデザインの効果はあがりません。誰も嫌いなものにポジティブな反応はしませんからね。

 

●ブスコンテスト

前述のメリコの「コ」を調べるのにとても有効な印象調査手法です。

多くの人(デザイナー含む)が何かのデザイン案を決定する場合に「好きなデザイン」を基準に選びます。

しかし、伊吹卓先生は「逆だ」といいます。「嫌いなデザイン」を選ぶ、ということです。

いくつかのデザイン案があった際、嫌いなデザインに「複数投票」してもらいます。すべて嫌いだと思えばすべてに投票してOK。その中からもっとも嫌いという票が少なかったデザインを採用する、という手法です。

これはターゲット(市場)が大きい場合に非常に有効です。

たとえばスーパーやコンビニに陳列される商品とか。つまり最大公約数的です。

逆にターゲットが少ない(市場が小さい)場合は10人中9人が嫌いと言っても、1人から強烈に好かれるデザインを採用すべき。

いずれにしてもきちんとターゲティングできていればこのブスコンテストは市場の大きさに関わらず使えます。ターゲットを絞り込んで聞けばいいので。

「ブスコンテスト」という言葉は女性からしたらあまり好ましい言葉ではないかもしれません。ですので、伊吹卓先生はよく「不美人コンテスト」と言い換えていらっしゃいました。

「ブスコンテスト(不美人コンテスト)」と名付けたのは伊吹先生ですが、実はこの手法はレイモンド・ローウィが考案し、使っていた手法だそうです。

 

●コンセプト

この言葉も「ブランディング」と同様、とてもふわふわした言葉です。これに関しても私は定義付けしています。

前述の「表現のマトリックス」にあるとおりですが、

  • イメージを言葉で表現したもの

がコンセプトです。言い換えると、

  • 聞いたら自然と画(え)が浮かぶ言葉
  • 端的なのに情報量が多い言葉

です。

たとえば、「料理の鉄人」と聞くと、なんとなく画(え)が浮かびませんか?

  • 女性というより男性っぽいな
  • すごく修行を積んだ人だろうな
  • 腕組みとかしてそうだな

ただ単に「料理がとても上手な人」というよりも何倍もの情報量を含んでいます。番組タイトルでありながらコンセプトを表現したものすごく秀逸なネーミング。

ちなみに、コンセプトをつけるのがとてもうまい有名人がいます。

それは有吉弘行さんです。

相手の見た目や言動など言葉ではないノンバーバルの情報から「あだ名」という最適な言葉をつける、これはまさにコンセプトをつけているのに等しいです。

 

●「ゴールデン・サークル」「why」

サイモン・シネックという人が、TEDというプレゼン動画サイトでプレゼンテーションしていた考え方です。私はこの動画が大好きです。サイモンは私の心の師匠です(会ったことないので)。

ゴールデン・サークルは3つの同心円からできていて、内側から

  • why
  • how
  • what

にわかれます。そして、この3つの同心円は脳の構造ともリンクします。

この中で最も大切なのが「why」。

アップル製品が売れるのも、ライト兄弟が飛行機を世界で初めて飛ばせたのも、この「why」の力のため、とサイモンは言っています。

私はこの理論をブランディングの中でかなり重要視しています。

つまり、「選ばれるための施策」の中で下手したらいちばん大事なのがこの考え方ではないかと思っています。

なので紹介させていただきました。

動画を見ていただくのがわかりやすいです。

サイモン・シネック「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」(20分弱あります)

 

さてさて、ものすごく長くなってしまいましたがいかがでしたでしょうか。

今後もさまざまな言葉付け、定義付けができたらその都度コラムでご紹介しますね。

 

今回はここまでです!

津久井

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