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2025年07月04日 インナーブランディング ブランディング メールマガジン 心理学 法則・ノウハウ 【第775回】日本初?「ジョハリの窓」をブランディングに活かす方法

本日は藤沢に来ております。

ビズアップは8月が決算で、9月から19期目(会社としては20年目)に入ります。

新しい期を迎えるにあたり、幹部5名で合宿を行うために藤沢まで来たというわけです。水曜日から2泊3日で本日最終日。

さてさて、さっそく本日のお話にいきたいと思います。

先週のコラムの内容、覚えていますでしょうか?「ジョハリの窓」についてお話しました。

ジョハリの窓は心理学モデルのひとつです。

先週はこれをチームビルディングに活かすというテーマでお話したのですが、コラムの最後にお話したとおり、実はジョハリの窓をチームビルディングに活かすのはよくある話で、本当に話したいことはそれじゃなかったんです。

本当はですね。。。ジョハリの窓をブランディングに活かしたらどうなるか、というものです。これ、たぶんこの考えを持っているのは今日本では私しかいないと思うんだよな。

というわけで、ジョハリの窓のおさらいからお話していきましょう。

 

「ジョハリの窓」のおさらい

「ジョハリの窓」は、

  • 自己理解
  • 対人関係の改善

を目的とした心理学のモデルで、1955年にアメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリ・インガムが提唱し、2人の名前(Joseph + Hari)から「Johari Window」と呼ばれます。

「ジョハリの窓」は2つの軸を掛け合わせた四象限=4つの窓からできています。2つの軸とは、

  • (「自分のこと」を)自分が知っているか知らないか
  • (「自分のこと」を)他人が知っているか知らないか

です。これらをかけ合わせると、次のような四象限(4つの窓)ができるというわけです。

  • 【開放の窓(OPEN)】自分も他人も知っている自分
  • 【盲点の窓(BLIND)】他人は知っているが自分は知らない自分
  • 【秘密の窓(HIDDEN)】自分は知っているが他人は知らない自分
  • 【未知の窓(UNKNOWN)】自分も他人も知らない自分

ジョハリの窓はチームビルディングに活用されます。たとえばある社員がいて、ChatGPTにその特徴を入れるとジョハリの窓に沿って分析してくれたりします。

  • 例・・・「でも」ばかりいう社員の特徴をジョハリの窓に沿って解説して。

とか(実際にChatGPTに入れてみてください)。

さて、人間が十分に遺憾なく能力を発揮できるのは【開放の窓(OPEN)】の部分です。つまり、自分を成長させるには【開放の窓(OPEN)】を大きくすればいいとなります。

そして、人間にはまだ自分でも気づいていない能力(ポテンシャル)があると言われています。これが【未知の窓(UNKNOWN)】に該当します。

この【未知の窓(UNKNOWN)】の部分が、どんどん【開放の窓(OPEN)】に取り込まれていけば、【開放の窓(OPEN)】は大きくなる=成長する、となります。

【未知の窓(UNKNOWN)】の部分を【開放の窓(OPEN)】に取り入れる方法は、以下の2通りとなります。

  • 【秘密の窓(HIDDEN)】を小さくする
  • 【盲点の窓(BLIND)】を小さくする

言い換えるならば、

  • 【秘密の窓(HIDDEN)】を小さくする → 自己開示する
  • 【盲点の窓(BLIND)】を小さくする → 自分の盲点に気づく(自分を客観視する)

となります。

基本的には、自己開示し【秘密の窓(HIDDEN)】を押し下げ、つづいて【盲点の窓(BLIND)】を小さくする(=他人からの盲点の指摘を受け入れる)という順番がよいと考えられます。

【秘密の窓(HIDDEN)】とは自己開示です。内緒話の類ではなく、

  • まだ誰にも言ったことがない「ホニャララ」

です。「ホニャララ」には、

  • 価値観
  • 希望
  • 欲求
  • 欲望
  • 感情
  • 恐怖を感じること
  • 怒りを感じること
  • コンプレックス

などが入ります。特に自分の人生の価値観を植え付けたとか転換させた、みたいなHIDDENだと、より深い自己開示になります。

【秘密の窓(HIDDEN)】については、私がセミナーをやるときは自己紹介の時間をかなり長く取ってコンプレックスまで話す、と先週お伝えしました。

自己開示は相手から理解や信頼を得るのにめちゃくちゃ強力です。

つづいて、【盲点の窓(BLIND)】について。

「盲点の窓」が小さい人ほどコミュニケーション能力が高いと言われています(統計的傾向あり)。「盲点の窓」が小さいとは、盲点が少ないという意味です。

つまり、それだけ自己認識(自分を客観視)できているということです。自己認識が高い人ほど、チーム内での調整や連携が円滑に行えるということの示唆というわけです。

仲間内ですぐに揉めたりしてしまう社員は、この盲点の窓がぜんぜん開いていないと言えます。自分がされて怒ったことを平気で人にしてしまったりする社員もこれで、盲点なので気づいていないわけです。

【盲点の窓(BLIND)】は、ポジティブなこともネガティブなこともあります。

ポジティブなことの例として、先週お話しましたが、私自身が仲間から「癒し系」だと思われていたということがあります。自分が癒しを人に与えていたなんて、私にとってはまさに盲点でした。

で、実際はポジティブな盲点よりも本人にとってネガティブな盲点のほうが圧倒的に多いものです。

しかし、ジョハリの窓の要諦はまさにこの【盲点の窓(BLIND)】にあるといっても過言ではなく、ネガティブな盲点を伝える(受け取る)ことを避けるわけにはいきません。

盲点を伝えるほうも受け取るほうも、批判、否定を目的とするのではなく、「盲点に気づく(気づかせる)」ことこそが目的だという認識を持つことが重要です。

盲点を受け取るには心理的安全性が必要です。簡単にいってしまえば信頼関係です。【秘密の窓(HIDDEN)】の開示は、この信頼関係構築において重要な役割を果たしています。自己開示は信頼関係を構築するからですね。

なので、順番が【秘密の窓(HIDDEN)】をオープンにしてから【盲点の窓(BLIND)】をオープンにする、となっているというわけです。

 

ジョハリの窓をブランディングに活用すると、御社のやるべきことが見えてくる!

ちょっとおさらいが長くなってしまいましたが、本題に行きたいと思います。

冒頭でお話したとおり、本題はこのジョハリの窓をブランディングに当てはめたらどうなるか、というお話です。

ブランディングに当てはめるとはどういうことかというと、2つの軸が以下のようになるということです。

  • 自分 → 自社
  • 他人 → お客さま

4つの窓はそれぞれ、

  • 【開放の窓(OPEN)】自社もお客さまも知っている自社
  • 【盲点の窓(BLIND)】お客さまは知っているが自社は知らない自社
  • 【秘密の窓(HIDDEN)】自社は知っているがお客さまは知らない自社
  • 【未知の窓(UNKNOWN)】自社もお客さまも知らない自社

つまり、図にするとこうなります。

この場合も、ジョハリの窓と同じで自社の成長のためにはいかに【未知の窓(UNKNOWN)】をオープンにしていけるか(【開放の窓(OPEN)】に取り入れられるか)となります。

言い換えるならば、

  • 【盲点の窓(BLIND)】お客さまは知っているが自社は知らない自社
  • 【秘密の窓(HIDDEN)】自社は知っているがお客さまは知らない自社

この2つをいかにオープンにしていけるか、ということです。

では、【秘密の窓(HIDDEN)】=自社は知っているがお客さまは知らない自社とは、どういうものでしょうか?

これはですね、いろいろあると思います。というか、めちゃくちゃあると思います。たとえば以下のようなものです。

  • 商品
  • 特徴
  • メリット
  • why(なぜこの商品やサービスを扱っているのか)
  • etc

なんでもいいんです。問題はお客さまに伝わっているかどうか。つまり、お客さまに伝えるべきなのに伝えていないことはすべて「HIDDEN」だということです。

多くの企業が、「ちゃんとお客さんに伝えてるよ」というのですが、その実、ぜんぜん「伝えたうちに入らない」のが残念ながら現実です。

商品であれば、「え?御社ってそんな商品も扱ってたの?」みたいなこと、ありますよね。「ヨソに頼んじゃったよ〜」みたいな。これも【秘密の窓(HIDDEN)】を開いていなかったことから起こります。

特徴だって、こちらから伝えなければ【秘密の窓(HIDDEN)】に隠されたままです。せっかく良い「他社との違い」を持っているかもしれないのに、他社と同程度の商品クオリティだと思われていませんか?

メリットもそうですよね。せっかく提供しているお客さまのメリット、本当に伝わっているでしょうか?または、「それ」がメリットだときちんと理解されていますか?

私がコンサルをしている秩父の携帯ショップのお客さま、機種変更のときのデータ移行や各種設定を「無料」で対応しています。

しかし、これってお客さん(一般ユーザー)からすると、ヨソの携帯ショップや各種キャリアのショップ(docomoショップとか)も無料なんでしょ?と思われがちなんです。

私がコンサルに入って最初にやったのは、この「データ移行や設定0円」を当たり前ではないとお客さんに理解してもらうこと。

具体的には、あらゆるところに使用するキャッチコピー「データ移行や設定0円」の冒頭に「他店ではお金がかかる」という一文を入れたのです。

また、来店者にはアンケートをお願いし、その際にも「他店ではお金を取られる設定やデータ移行が、当店では無料だと知っていましたか?」という設問を用意。

これにより、利用したお客さまに「この店だけのメリットなんだ」と認識してもらうとともに、家族に口コミで伝えてもらう効果を狙いました。

自慢ですが、今ではこのお客さまは秩父市内のdocomoショップよりもdocomoを売ります。秩父市内にあったauショップに至っては撤退してしまいました。

why(なぜこの商品やサービスを扱っているのか≒熱意、熱量)についても同様です。HIDDENにせずに伝えるべきです。私はwhyこそが最強のUSP(ユニークセリングプロポジション)だと思っていますが、伝えていない会社が多い。

こういったことはすべて【秘密の窓(HIDDEN)】に入りっぱなしなんです。お客さまに自己開示できていないのです。

これをすべて言葉と画(え)でオープンにしていこうよ、というのが私たちが提供しているサービス(のひとつ)ということです。表現して伝えることで、どんどんオープンにしていかないともったいないです。

ましてや、人間と違ってそこにコンプレックスとか恥ずかしさはほとんどないですよね。「この商品はトラウマから生まれたから扱うのに勇気がいるんです」みたいなの、ほとんどないですよね(笑)。

だったら、どんどん「自己開示=言葉と画(え)による表現」をしていきましょうということなわけです。

つづいては、【盲点の窓(BLIND)】について。

「お客さまは知っているが自社は知らない自社なんてあるの?」と思うかもしれませんが、これもめちゃくちゃあります。

自社が選ばれている理由を正確に把握てきている会社は実は少ないと私は踏んでいます。

「なんで私たちの店はお客さまに贔屓にしてもらえているのか?」を調べていったら、

  • 実はライバル店の品質が非常に悪く、かつ店員の態度も悪かったから(=BLIND)

みたいなこと、本当によくあります。その場合は、

  • 品質を上げ、かつ店員のさらなる教育をする
  • それを何らかの形で表現する(【秘密の窓(HIDDEN)】から出す)

ことでさらにお客さまに選ばれるようになります。

これってまさに【未知の窓(UNKNOWN)】が【開放の窓(OPEN)】になったと同義ですよね。

問題は、どうやって自社にとっての盲点を探り出すか、です。我々は解決策を2つご用意しています。

  • ブランディング魔法の質問「〜〜といえば」
  • お客さまインタビューブック

「ブランディング魔法の質問」は、「〜〜といえば」とお客さまやターゲットに質問したときにどういう回答が出るか、というものです。

たとえば、「自動車といえば?」という質問をしたときには「トヨタ」とか「日産」とか、はたまた「プリウス」とかいった回答が出ると予測されます。

このとき、自社や自社の製品がどれくらいの割合で出てくるかで、自社のブランディングがどのくらいできているかが推し量れます。人々の脳内シェアをざっくり知ることができるわけです。

「この街でうどん屋さんといえば?」といったように、エリアを限定して質問すれば、自社、自店の商圏でどのくらいのブランディングができているかわかります。これが「ブランディング魔法の質問」。

で、「ブランディング版ジョハリの窓」で使用するのは、このブランディング魔法の質問のもうひとつの使い方のほうとなります。

それは、商品カテゴリや業界ではなく自社の名前を入れて質問する、というものです。たとえば「ビズアップといえば?」みたいに。

そうすると、自社や自社商品がお客さまやターゲットにどのように認識されているかがわかります。

このときに、盲点が隠れているわけです。「え?そういう認識だったの?」みたいな。ポジティブなこともネガティブなこともあるでしょう。

先ほどの携帯ショップのお客さま、私がコンサルに入るまでは「安さがウリ」とご自分たちでは認識されていました。

私がお客さまにインタビューをすると、安さが選ばれる理由ではなかったということがわかりました。アピールポイントがズレていたわけです。

さらに「ブランディング魔法の質問」を含むより強力な方法が、「お客さまインタビューブック」という我々のサービスです。

これは我々のような第三者が、お客さまのお客さんにインタビューに行くというものです。この中でももちろん「ブランディング魔法の質問」を行います。

「第三者が行く」というのがポイントで、そこで聞いたことは盲点の宝庫。

自分たちで聞いてしまうと盲点が出てこないことが大いにあります。なぜなら、お客さんは「ジョハリの窓」など知りません。つまり「盲点に気づかせてあげよう」なんていう認識でお話してくれません。

そうすると、以下のことが起こります。

  • お客さんに遠慮されたり忖度されてしまい、盲点が出てこない
  • 苦情めいたことを言われ、素直に受け取れない

こういったことを起こさないように、我々のような第三者がインタビューに行くわけです。その結果を分析し、盲点としてあぶり出すわけです。

ちなみに、先ほどの携帯ショップのお客さまへのコンサルというのは、基本的には「盲点に気づいてもらう」ということをやっているにほかなりません。

「自分たちにとって当たり前のことはお客さんにとっても当たり前」という盲点を多くの企業が持ちがちです。

実際はぜんぜんそんなことはなく、「え?そんなことまで伝えるの?」みたいなことが超重要だったりします。私はコンサルでそこを明確にしているというわけです。

コンサルの役割って、ほとんどこれに尽きる気がしています。「盲点に気づかせてあげる」。第三者だからできることです。

我々自身も、この「お客さまから教えてもらった盲点」から自社のセールスコピーをいくつ生み出したことか。「あ、そういう理由で依頼してくれたのね」みたいなことがあったら、表現するチャンスなんですね。

見てきたように、ブランディングもジョハリの窓でしっかりと解説することができます。

平たく言ってしまえば、

  • 【BLIND】お客さまの声をよく聞き、分析し、盲点をあぶり出す
  • 【HIDDEN】お客さまに伝わりきっていないことはすべて言葉と画(え)で表現する

ということです。

 

実はこれだけじゃない、ジョハリの窓のもうひとつの活用法

さて、「自社」と「お客さま」を2軸にしてジョハリの窓に当てはめてブランディングを語ってきましたが、実は、ブランディングにおけるジョハリの窓の活用方法は、もう1種類あるんです。

今度は、2つの軸を以下のように置き換えます。

  • 自分 → 社長
  • 他人 → 社員

4つの窓はそれぞれ、

  • 【開放の窓(OPEN)】社長も社員も知っている自社
  • 【盲点の窓(BLIND)】社員は知っているが社長は知らない自社
  • 【秘密の窓(HIDDEN)】社長は知っているが社員は知らない自社
  • 【未知の窓(UNKNOWN)】社長も社員も知らない自社

つまり、図にするとこうなります。

これも先ほどと同様に、

  • 【盲点の窓(BLIND)】社員は知っているが社長は知らない自社
  • 【秘密の窓(HIDDEN)】社長は知っているが社員は知らない自社

の2つをいかにオープンにし、UNKNOWN(未知の窓)をOPEN(開放の窓)にしていけるかが重要となります。

【秘密の窓(HIDDEN)】から見ていきましょう。

【秘密の窓(HIDDEN)】=社長は知っているが社員は知らない自社とは、どういうものでしょうか?

これは「社長の頭の中にあるすべてのこと」と置き換えてもいいかもしれません。たとえば、

  • 自社商品の特徴やお客さまメリット
  • 自社商品のセールスに効くトーク
  • 社長が思い描いている将来のビジョン
  • 社長が言語化していない「社員のあるべき姿」
  • 社長が言語化していない「社員への期待」
  • 社長が当たり前だと思っているビジネスマンとしての心構え

など、何でもいいです。

たとえば、「自社商品の特徴やお客さまメリット」について、きちんと説明できない社員がいませんか?

また、「自社商品のセールスに効くトーク」については、社員に対して「そんなセールストークじゃ売れないだろ!なんでこういう話し方をしないんだ?」と感じたことはありませんか?

これらはすべて【秘密の窓(HIDDEN)】です。きちんとOPENにしない社長が悪い!

社長って、本当にきちんと社員に伝えないんですよね(自戒の念含む)。私もまだまだですが、この数年はとにかく言語化やビジュアル化に努めました。

頭の中にあることを、理念や行動指針にしたり、マニュアルにしたり、トークスクリプトにしたり、見える化して壁に貼ったり、とにかく道路工事だと思ってひたすらに黙々とこれらをつくりこみました。というか、まだ道路工事は終わってないですけども。

前述のとおり自戒の念を込めていいますけど、社長が思っていることは、思っているだけじゃ当たり前だけど社員には伝わりません。

伝わる社員がいるとしたら、それは社長がすごいのではなくその社員が天才なんです。この天才はだいたい1社に1人とかはいるので、社長は他の人にもこの天才と同様のことを求めてしまったりします。

で、当然他の人は同じようにできませんから、「なんでそんなこともわかんねーんだよ!」と社長は文句をいいます。以前のコラムにも書きましたが、社長の「察しろよ」は通じません。

また、1度口頭で伝えたくらいでは意味はほとんどありません。一説には、奥さんが旦那さんに言ったことをきちんとやらせようと思ったら、700回以上言わないと言ったとおりに動かない、みたいな話を聞いたことがあります。

社長も家では奥さんに1回言われたくらいでは動かないくせに、社員に対して「前にも言っただろ!」と怒るのはお門違いというわけです。

私が過去に読んだある本には「社長は口がないと思え!」と書いてあったくらいで、口頭ではなくすべて文書として(たとえばマニュアルなどを)残せ、というわけです。

ビジネス書を何冊も出している小山昇さんの会社、株式会社武蔵野は、徹底的な見える化をしていることで有名です。

備品の置き場所も、誰もが誤解のしようがないくらい、間違えようがないくらいにわかりやすくなっています。これもHIDDENをオープンにしている例です。

とにかく、社長の頭の中はすべからく言葉と画(え)で表現すべし!HIDDENを徹底的にオープンにすべし!というわけです。

その中で我々がお手伝いできるのが、経営理念や行動指針などの「言葉のデザイン」と、会社のビジョンなどを一枚の画(え)にして表現する「CIインフォグラフィック」というサービスです。

CIインフォグラフィックの事例

この2つはビズアップの中でもロゴについで超人気コンテンツです。最近、本当にご依頼が増えています。

社長の頭の中を表現するなら、まずはこの2つからやることをオススメします。

つづいて【盲点の窓(BLIND)】について。【盲点の窓(BLIND)】社員は知っているが社長は知らない自社とは?

これもいっぱいあります。

たとえば、現場のことが見えていない社長とかいますよね。これ、社長にとってはBLINDだと思いませんか?

社員が会社に対して思っている不満などもBLINDですし、社長の指示が末端まで伝わっていない(それに気づいていない)、なんていう事象も社長にとってはBLINDです。社員の行動管理ができていない、なんていうのもBLINDでしょうね。

【盲点の窓(BLIND)】は、社員が報告してくれると思ったら大間違いです。前述の小山昇さんは、「中小企業の場合、社長自らが社員に情報を聞きに行かない会社はほとんど赤字」と本に書いていました。

私はこのBLINDを少しでもなくすために、「日報」を社員に書いてもらっています。1日の行動管理的な報告と、1ヶ月の目標に対しての定点観測、進捗報告が目的です。

これをやってからチームは明らかに結果を出すようになりましたが、実はこれを私がはじめたのはつい最近、昨年の3月からでした。

それまで何をしていたんだと言われてしまいそうですが、お恥ずかしながら、このチームは当時いたマネージャー(しかも当時のNo2)に任せっきりでした。

しかし、実は彼は私の指示どおりに動いていないことだらけだったことがあとになってわかります。彼を信頼しきっていた私にとっては完全にBLINDでした。

彼は昨年3月にビズアップを退職しているのですが、彼が退職し私がそのチームを引き継いだことでBLINDが明るみになり、それをひとつずつ潰していったらチームの業績が格段に上がった、というわけです。

ちなみに彼の退職後、彼を知っているお客さま、取引先さんから、「彼は口ばっかりだ、信用していなかった」と言われてしまいました(たぶん3〜4人くらいに言われた)。これも完全なるBLINDでした。

今ここで偉そうに高説たれてますが、私もBLINDだらけだったわけです。

さて、そんな社長のBLINDをオープンにするのに有効なのが、日報や1on1などです。これはこれで絶対やるべきでしょう。

しかし、これら直接的すぎるツールだと、社員が本音を伝えられないこともあります。

そこで我々が扱っているのが「まるみえ組織サーベイ」というサービスです。

これはさまざまな質問に社員に匿名で答えてもらい、会社の偏差値を出す、というものです。我々も毎年1回やっています。

この手の「サーベイ」などは大手の人材・組織コンサル系の会社が扱っていますが、そういうところだと200万とか300万とか平気でかかります。「まるみえ組織サーベイ」はリーズナブルで、1回あたり15万円です。

まるみえ組織サーベイで問題があった場合は、前述の「お客さまインタビューブック」を社員さん向けに行います。まるみえ組織サーベイでは、定量的な結果しかわからないため、今度は第三者である私たちが「社員さんのHIDDEN」=「社長のBLIND」をリサーチします。

このようにして、

  • 【盲点の窓(BLIND)】社員は知っているが社長は知らない自社
  • 【秘密の窓(HIDDEN)】社長は知っているが社員は知らない自社

をオープンにし、【未知の窓(UNKNOWN)】を【開放の窓(OPEN)】にしていけば、企業は自ずと成長すると考えます。

さてさて、だいぶ長くなってしまいました「ブランディング版ジョハリの窓」。いかがでしたでしょうか。

ちなみにこれ、次のようになっているのがわかりましたでしょうか?

  • 2軸が「自社」と「お客さま」=アウターブランディング
  • 2軸が「社長」と「社員」  =インナーブランディング

アウターブランディングはいわゆる世間一般的に解釈されているブランディング(の一環)です(お客さまに選ばれるために、何を言葉と画(え)で表現すればよいか)。

インナーブランディングは、強い組織をつくるためのブランディングで、主に社内に対して行います。会社も社員もお互いに強い信頼関係で結ばれるようにするために、ジョハリの窓を活用します。

当然ながら両方できている会社のほうが強い会社だということは理解できると思います。

便利ですね、ジョハリの窓。個人で活用すれば強いチームがつくれるし、会社で活用すればブランディングに必要なことが明確になる。

ぜひ一度、御社を「ジョハリの窓」で見直してみませんか?私のブランディング無料相談60分と併用していただければ、より効果が高いと考えます。

 

今回はここまでです!

津久井

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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