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2013年02月15日 ブランディング メールマガジン 【第170回】スーツの柄はなぜ縦じまなのか(デザインが無意識に及ぼす影響)

2014年02月04日掲載開始

 

 




こんにちは。




ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz






やってしまいました。



体調を崩しました。
このメルマガも布団から上半身だけだして
書いています。



ここ数年、この時期になると体調を崩します。
昨年も同じような症状(胃腸カゼ??)になり、
その前の年はインフルエンザになりました。
さらにその前はロタウィルスにかかって・・・



もはや恒例行事のようです。。。



さて、
うなされながらもメルマガのネタだけは布団の中で練っておりました。



今回は、
デザインが与える無意識に及ぼす影響について
少し事例を交えながらお話してみたいと思います。



「デザインなんか、重要じゃないよ」



こんなセリフを言っている経営者の方が
まわりにいらっしゃったら、
今回のお話をぜひお話いただければ幸いです。



●スーツの柄はなぜ縦じまなのか
●数ミクロンが決めるサンドイッチの売れ行き
●コーヒーの味をかえてしまうデザインの力




●スーツの柄はなぜ縦じまなのか



横じまのスーツって見たことありますか?



もちろん0ではないですが、
来ている人はたいていお笑い芸人さんとか、
喜劇俳優さんだったりしませんか?



そう、
世のスーツの柄のほとんどは「縦じま」なのです。



当たり前と言えばそうかもしれませんが、
一体なぜでしょうか?



それを探るには
縦じまや横じまが人にどのような印象を与えるか
考えてみればわかります。



縦のラインを強調すると、
人はこのように感じます。



【縦じまのポジティブな意味】
・洗練/高級
・優秀/まじめ
・スラっとしている


【縦じまのネガティブな意味】
・冷たい/非情
・お堅い
・細い/華奢



横のラインを強調した時の印象は


【横じまのポジティブな意味】
・大きい/太い
・親しみやすい
・コミカル


【横じまのネガティブな意味】
・粗野
・不まじめ
・野暮ったい



これらは当然、
使う色や背景などのまわりのデザインにも大きく影響されますが、
基本的にはこのように考えていただいて大丈夫です。



さて、スーツを着るシーンを考えてみると、
「きちんとした場面」が多いことがほとんどです。



そういう「きちんとした場面」では、
人は優秀さ、まじめさ、洗練などを表現したいことがほとんど。
なので、縦じまを使うんですね。



では横じまの服って何があるでしょうか?



ひとつは、ラガーシャツ。
実際は横じまの入っていないラガーシャツもあるはずですが
「ラガーシャツのイメージと言えば?」と質問されると
横じまのシャツを連想してしまうケースは多くないですか?



ラガーシャツが横じまの理由は、
少しでも相手よりも大きく強く見せたいから。



他にもあります。
たとえば「囚人服」。



「囚人服のイメージは?」と聞かれれば、
あの全身横じまの黒と白の服を思い浮かべませんか?



でも、
よくよく考えてみるとあの横じまの囚人服を来ている囚人って、
現代社会ではおそらくいないですよね。日本で言えば本当は
ネズミ色の作業服みたいなものが囚人服ですから。



で、
あの横じまの囚人服が登場するシーンを思い浮かべると。。。



ほとんどが
コントやマンガなどのお笑い、コメディのシーンで登場するんです。



つまり、
横じまの囚人服は「コミカル」を表現したい場合に登場するんですね。



我が家の6歳と3歳の息子たちはドリフが大好きで
よくレンタルDVD屋さんで借りてくるのですが、
ドリフに出てくる囚人服はあの横じまの囚人服です。



このように、
当たり前だと思っていたことも
実は無意識に働きかけるデザインが潜んでいます。



●数ミクロンが決めるサンドイッチの売れ行き



今から10年近く前のことでしょうか。



セブンイレブンのサンドイッチが
他のコンビニに比べて異様に売れた時期があります。



当時、セブンイレブンは
お弁当や惣菜、おにぎりなどの日配品に力を入れ始めた時期でした。



当然、サンドイッチも同じように力を入れていましたから、
他のコンビニよりもサンドイッチの開発、改善、改良に
尽力していたことと思います。



しかし、
売上に貢献していたもののひとつとして、サンドイッチそのものよりも
パッケージが大きく関係しているというウワサがありました。



私が当時勤めていた会社は
デザインだけでなくパッケージの印刷なども行なっていました。



サンドイッチに使うような
フィルム素材のパッケージもやっていました。



ですので、
こういった話が私の耳に飛び込んできたのですが、



セブンイレブンはこの時期から、
パッケージに使うフィルムを他社に比べて
数ミクロン厚くしはじめました。



フィルム包材というのは、
その機能だけでなく厚みによっても原料コストが変わります。
当然、厚くするとコストは上がります。



セブンイレブンのように全国にものすごい数の店舗があって
そこに何十個、何百個とサンドイッチが毎日並ぶような企業にとって
厚みを数ミクロン上げるということは、



ものすごい金額の利益が食われることを意味します。



しかし、この作戦が功を奏します。
たった数ミクロンですが、
消費者が手にした時の印象が違ったのです。



数ミクロン増しただけで手にした時の
重厚感としっかりとした質感(この場合≒硬さ)が出たのです。



実は、
重みや硬さと高級感はある意味比例します。



だから、
高級商品は重さや硬さを感じる色
(黒や濃紺、濃紫)を使うことが多いのです。



力を入れて中身のサンドイッチをこだわっても、
持った時に軽くてフニャフニャだったら、
こだわりが伝わらない可能性があります。
ましてや他のコンビニと同じ重さ、硬さなんて。。。



結果、前述のように
セブンイレブンのサンドイッチは
他のコンビニよりも売れたのでした。



そして、
その後他のコンビニがセブンイレブンに追随するように
フィルムの厚みを上げたのは言うまでもありません。



ただのコストでしかなかったフィルムが
無意識に働きかける力を持っていたことに気づいた
セブンイレブンはやはりすごいです。




●コーヒーの味をかえてしまうデザインの力



このメルマガでも何度か登場した話ではあるのですが、
今回のテーマに合っていますので紹介します。



あるアメリカの大学で行われた実験で、
「視覚が味覚に与える影響」について調べたものがあります。



赤、黄、緑の紙コップを用意して中にコーヒーを入れ、
それぞれ大学生に試飲してもらい、味の違いを聞く、
というものだったのですが、



実は中に入っているコーヒーはすべて同じ、
大学生側はそれを知りません。



視覚が味覚に影響を与えることがなければ、
理論上はすべて同じコーヒーだということに
気づけるはずです。



で、結果はどうだったか。



なんと、多くの大学生が



・赤のコップ:もっともおいしい
・黄色のコップ:酸っぱい
・緑の紙コップ:苦い



と回答したのです。
視覚は確かに味覚に影響を与えているのです。



同じような話で
デパ地下のお惣菜店、アール・エフ・ワンの社長は
「料理はデザインの時代だ」といったようなことを
言っています。



アール・エフ・ワンといえば、
デパ地下ブームの火付け役といってもよいほどのお店です。



このお店は料理の盛り付けにものすごくこだわっていて
そのデザイン性も高く評価されています。



料理をされる方からしたら、
「見た目よりも味の方が大事だ!」という思いもあるでしょうが、
結局はどちらも同じくらい大事なんですね。



どんなにガンガン稼いでいて仕事ができて
しかも優しくて素敵な男性でも、
見た目が不潔だったら女性は接触したがらないのと同じです。



さて、
人間はその情報の実に8割以上(数値は諸説ありますが)を
目から受け取っていると言われています。



目を開けていれば何らかの情報が飛び込んできてしまう、
こんな状況でいちいち顕在意識で情報を処理していたら
脳みそがパンクしてしまうわけです。



なので、
目からの情報は無意識的に処理されることが多く、
自然と何らかの影響を受けているケースが多いんですね。



まわりに「デザインなんて大事じゃない!」
という社長さんがいたら、ぜひこれらの話をしてみてください。




今回はここまでです!




津久井








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投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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