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2013年03月08日 パッケージデザイン メールマガジン 【第173回】このクイズの答えがわかりますか?「なぜこの菓子は売れたのか?」

2014年02月04日掲載開始

 




こんにちは。




ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz





今週も関西に出張でした。



はじめてお会いする方、
何度かお会いしたことがある方、



いろいろな方と関係を作れるというのは
とても素晴らしいことだと改めて感じました。



デザインが必要になるのはタイミング。
必要となった時に一番に思い出してもらえるかが大切です。




あなたとも永くお付き合いさせていただき
デザインが必要になった時に一番に思い出してもらえるように
今後も努力していきます。



そして、
たまにはお会いできますように。。。



さて、本日のお話です。



これ、知ってますか?
http://bit.ly/14A5otd




最近とても売れているチョコレート菓子、
「ブラックサンダー」です。



よく見るのが、コンビニのレジ横です。
私たちの事務所のメンバーもよく食べていますが、
これがすごいヒットしているそうなんですね。



で、
売れた理由とデザインが関係あるようで、
今日はそれについて書きたいと思います。



その前に
ブラックサンダーについて少し説明しましょう。
ネットから拾った情報ではありますが。。。



発売は1994年、
そのころは全然売れず、九州で細々と展開していたそうです。



赤字にはならずなんとか採算ベースには乗っていたため、
また製造メーカーであるユーラクが中小企業だったため
ブラックサンダーは生き残りました。



大手食品メーカーだったら
すぐに打ち切るレベルの売れ行きだったということですね。



その後、
販路拡大のチャンスをつかみじわじわと広まりはじめ。。。



今では1個32円の菓子で
これだけで年間10億円売っているそうです。
1年で3000万個以上です。恐ろしい数ですね。



さて、
つい先日のことです。



弊社に常駐しているデザイナーの伊藤が
このブラックサンダーを手にして
みんなにクイズを出しました。



そのクイズは
テレビ番組でやっていたものらしいのですが、
パッケージデザインのある部分を変えてから
売れ行きが大きく増したそうなのです。



先ほどの写真をもとに
あなたもぜひ考えてみてください!



シンキングタイム。







・・



・・・



・・・・



・・・・・



わかりましたか?



さて、ちょっと自慢が入ります。
このクイズ、私はノーヒントで正解しました!



どうですか?何か閃きましたか?



では、
ここでヒントを出したいと思います。



答えは以下の選択肢のいずれかです。



1.写真を変えた
2.「若い女性に大ヒット中!」のコピーを入れた
3.英語だった商品タイトルをカタカナに変えた
4.色を黒と金に変えた



ここでまたシンキングタイムです。







・・



・・・



・・・・



・・・・・



さあ!
答えを発表しますね。



答えは「3」の
「英語だった商品タイトルをカタカナに変えた」です!



さて、自慢を半分しながら
なぜ津久井がこのクイズをノーヒントで
正解できたのか、どのように考えたのか説明してみたいと思います。




まず、この商品は小さいです。



写真だとわかりづらいかもしれませんが、
たて4cm×よこ8cm程度です。



小さいということは、
そこに入るデザイン要素がすべて小さくなることを意味します。



そうすると、
コピーはほとんど読まれない可能性が高いです。



実際に
「若い女性に大ヒット中!」のコピーはものすごく小さく、
かつパッケージの下の方に入っていますので、
これはおそらく読まれないだろうと。



特に、レジ横のついで買い商品であれば
なおさらキャッチコピーなどをよく読んでから
買うという行動を取る人は減ります。



なので、
これは選択肢から消えます。



私のメルマガではキャッチコピーの重要性なども
よく書いていますので、これだと思われた方は
多いのではないでしょうか。




次に、色について。



色については、
パッケージの場合は役割が2つあります。



・存在を目立たせる
・印象を良くする



「存在を目立たせる」は「メリコの法則」で言えば
「メ」の「目立つ」になります。



しかし、
レジ横で売るのがメインのこの商品は、
他の商品と相対的に比べられるケースが少ないため、
もともと目立っている可能性が高い。



であれば、
色を変えた程度ではおそらく効果は薄いだろう。



「印象を良くする」ほうは多少可能性がありつつも
よっぽどへんな色使いをしていない限りは。。。
これは結論は保留だけど大きな効果は望めなさそう。



こんなふうに考えました。




残るは写真とタイトルです。



写真については
はじめは可能性が一番高いと考えていました。
写真はパッケージデザインでは重要ですし、
この小さいパッケージでも十分な大きさを保てているからです。



しかし、
写真そのものは普通のチョコレート菓子と大した違いはないので
これも大ヒットにつながるような効果は期待できないのではないか
他にもっと効果的な「何か」があるだろうな、と考えました。



このパッケージを改めてよくみてみると、
おそらく店舗で人が認識できるのは
その大きさから言ってタイトルと写真だけだな、



こんなふうに考えている時にふと思いつきました。



「タイトルのブラックサンダーって
 なんで英語にしなかったんだろう。。。」



英語が合いそうな単 語でカタカナを
使用していることに違和感がありました。



そもそもブラックサンダーは
レジ横においてあることが多く
商品の存在は認識されてはいたはずです。



なのに買われなかったということは
「買ってみよう」と感じさせる何かが足りなかったのだろう、
という仮説がたちます。



「買ってみよう」と感じさせるには
他のチョコレート菓子と違う何かをパッケージから
感じさせる必要があります。



ということは、
売れるような変更をする前は
「特徴のない普通のチョコレート菓子」
だと思われていた可能性が高い。



さて、
ここで保留にしていた「色で印象が良くなった」について
現在のカラーリングを見てみると決して他とは違う魅力を
色から感じることはありません。なので



4.色を黒と金に変えた



はないだろうということになります。



そうするとやはり
タイトルに答えがあるのだろうということになります。



さて、
ブラックサンダーというのは変わった名前ですよね。
ここで見ていただきたいのですが、



・ブラックサンダー
・BLACK THUNDER



英語の方は、
パッと見て「ブラックサンダー」と読むというのが
わかりづらいです。



ややもすれば、
それこそ他のチョコレート菓子のように意味なく
英語を使っているものとの違いがわかりづらいわけです。



「ブラックサンダーという変わった名前のチョコレート菓子」



ということが、
英語のタイトルロゴでは直感的にわからない、ということです。
加えて何度も言いますがまじまじとパッケージを眺める人は
ほとんどいないわけで、数秒で



「ブラックサンダーという変わった名前のチョコレート菓子」



と認識させるためには英語は不適切ということになります。



という考えから、
「タイトルを英語からカタカナに変えた」
という回答を伊藤にしたところ、



見事正解だったというわけです。



さて、
まとめに入りますが、重要なポイントがあります。



上記の私の考え方を辿っていただくとわかりますが、
「デザインの視点でデザインを考えていない」
ということです。



そうではなく
「マーケティングや人の認知行動の視点でデザインを考えている」
から正解できたわけです。



多くのデザイナーは
デザインの視点でデザインについてウンチクを語るでしょう。



たとえば
「ブラックサンダーのロゴはもっと洗練された方がいい」とか、
「ユーラクのロゴはパッケージと合わないからうんたら」とか。



でも正解はそんなところにはないんですね。
そういうウンチクを採用してできたパッケージの
商品を買うのはデザイナーだけ、というわけです。



それともうひとつ大切なこと。



ヒット商品というのは
継続して売れ続けてはじめてヒット商品といえます。



デザインは



・ブラックサンダーを一度食べてみる
という行動を消費者に取らせることはできますが、



・ブラックサンダーを食べ続ける、何度も買う
という行動を取らせることには寄与しづらいわけです。



つまり、
売れ続けるかは商品力。役割が違うので
両輪で回していく必要があるということになります。





今回はここまでです!




津久井





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投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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