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2023年08月25日 メールマガジン 本の紹介 法則・ノウハウ 【第685回】人に影響を与える6つの要素とは?

8月の頭から、私の好きな番組の新シーズンがアマゾンプライムビデオではじまりました。

その番組とは「バチェラー」です。

どんな番組かというと、ざっくりいうと、イケメンで社会的にも認められやすい起業家やエグゼクティブの男性ひとりを十数名の女性が取り合うという、とっても下品な番組です(笑)。

しかし、この下品な番組が面白い。いや、概要だけ知ると下品ですが、番組を見ると思った以上に感動があったり考えさせられたりします。

バチェラーは、複数の女性とグループデートやツーショットデートを繰り返し、自分に合わないと感じる女性を少しずつ落選させていきます。最終的にはひとりの女性を選び、結婚を前提に付き合うことになります。

昨日の深夜、最終話がアップされました。まだ見ていませんが、どんな結末が待っているのか。

バチェラーは今回で5回目(シーズン5)となりますが、私はシーズン2から4まですべて見直してしまいました(1シーズンだいたい1時間×10話くらい)。シーズン1は何回か見たので今回は見ませんでした。

ビズアップ社内では、シーズン5で1話目で落とされてしまう女性は誰か、ラスト3人まで残る女性は誰か、ファイナルローズを受け取る女性は誰かを予想して盛り上がっています(バチェラーは選んだ女性にバラを渡していきます)。

恋愛的な面白さもあるのですが、見た目なのか中身なのか、直感なのかロジックなのかなど、人が「選ぶ」という行為を行う上で何がポイントになっているのかという視点で見ると、またいろいろと学びがあります。

なにせ、私のブランディングの定義は「選ばれる(選ばれつづける)ための施策全般」ですから、「選ぶ」という行為は私にとって人生をかけた研究テーマと言っても過言ではないわけです。だからついつい見ちゃう。

今回のシーズン5も面白い。最終話はこの土日にでも見ようと思います。

さて、今週のコロコロニュースです。

もう、伝えたいことがいっぱいありすぎて、逆に今日は2つだけ。

お願い、天罰が下ってください

ほんとに知ったほうがいい

テレビを見るなとはいいません。せめて、テレビ以外の情報も見て、比べて判断してほしい。

Twitter(今は「X」か)は、日本では今おそらくもっとも検閲が少ないSNSです。もちろん、ウソの情報も混在するけど、テレビもウソをついています。もしくは「報道しない」という印象操作をしています。

そういう意味では信頼度は同じくらい。なのでどちらも見てほしいです。見て、考えてほしい。テレビの言うことを鵜呑みにしないでほしい。

では本日のお話です。

人は、何かの選択をしたり行動を起こすときに、何かしらの影響を受けてそうするものです。この「影響」というのは、ブランディングの観点からも非常に重要です。

では、「影響」とはいったい何でしょうか。これを研究し、言語化した人がいます。ロバート・チャルディーニという博士です。

ロバート・チャルディーニは、著書「影響力の武器」の中で、人が動かされるときというのは大きく分けて6つしかない、と記しています。

本日は、なんとなくバチェラーのお話も絡めつつ(笑)、「影響力」と「ビジネス」の考察をしてみたいと思います。

 

●人が動かされる6つの要素とは?

人が動かされるのは、ある6つの要素しかありません。私はある人に「この6つだけは丸暗記しろ!」と教わりました。そのくらい大事なものです。

これらを知った上で商売をするのと知らないでするのとでは雲泥の差があると思います。

それが以下の6つです。

  • 返報性
  • 希少性
  • 一貫性
  • 好意
  • 権威
  • 社会的証明

ひとつずつ見ていきましょう。

  • 返報性

人は良いことをされると、お礼をしたくなります。

これが返報性です。

「相手に与えることが大事」というのはここから来ています。

というと見返りを求めているようですが、とにかく人は良いことをされたときに動く、ということです。

それに、お互いが与えあい、そしてお礼をしあえばポジティブなスパイラルが働きますので決して悪いことではないですよね。

バチェラーでは、ローズをもらいたい女性が、バチェラーにさまざまなアプローチをします。自分の欲求をストレートに伝え、強引に関係をつくろうとする女性や、作戦を考えてあざとく接する女性など。

その中でも、バチェラーがかけてほしい言葉を投げかける女性が数名います。

冒頭の説明だけだと、バチェラーとはまるでハーレムのように女性を選びたい放題、というイメージを持つかもしれませんが、実は女性を落選させていかなければいけないという強いプレッシャーをバチェラー側(男性側)も持っています。

その辛さに寄り添ってあげるような言葉を投げかける女性にほだされ、ローズを渡す(=その女性を選ぶ)シーンが散見されます。

これはまさに返報性のルールといえるでしょう。

ただ、1点注意が必要です。この返報性は何も良いことだけに働くわけではありません。

人は、嫌なことをされると復讐したくなります。良いことをされれば良いことを返し、悪いことをされれば悪いことを返す、これが返報性のルールです。

  • 希少性

人は限りあるものに反応します。これが希少性のルールです。

簡単にいえば限定商品。「先着◯名様分だけしかありません」というのはベタですがものすごい効果があります。

「日本に10台しかないスポーツカー」なども希少性をアピールしています。

私が子どものころに流行っていた「ビックリマンチョコ」のおまけのシールには、いくらかの確率で「キラキラシール(ホログラムシール)」が入っていました。これ、みんな欲しがるわけですが、まさに希少性の原理が働いているというわけです。

他にも、時間を限定する場合もありますよね。「あと◯日」とか。。。「タイムセール」なんかはもちろんセールで安くなっているから、という側面もありますが、「今だけ」という希少性が働くので効果が高いわけですね。

で、やはりバチェラーにも希少性が働いています。イケメンで高収入の独身男性。しかもさまざまな「希少性の高いデート」が女性たちを待っています。ヘリコプターに乗って打ち上げ花火を上から見るとか、プライベートジェットに乗ってどうのこうのとか。

選ばれた女性たちが受け取る「ローズ」は、まさに希少性の象徴とも言えるかもしれません。

  • 一貫性

人は、ひとたび決定を下したりある立場をとると、そのコミットメントと一貫した行動をとるように個人的にも対人的にも圧力がかかります。

一貫していたい、一貫性のある人と見られたい、という欲求が働くように人はできているのです。

たとえば、普段は電車にのって座席に座っているときに老人がきても席を譲らないような人でも、誰かと「老人は日本の宝だ!大切にしないと!」なんていう話をした直後には席を譲る可能性が格段に高くなります。

なぜウソをつくことが嫌われるのか、それは人がこの「一貫性」を求める心理にあります。

バチェラーは、この「一貫性」がブレる番組です。「あの女性ともキスしてた」とか、「あの女性にファーストインプレッションローズ(第一印象で渡す、番組内最初のローズ)を渡したのになんで?」とか。

人は一貫性がない人を嫌う傾向にあるわけですが、一貫性がブレるところを見たい生き物でもあるんだなと、バチェラーを通して感じるわけです。つまり、バチェラーの見どころのひとつでもあるわけです。

もっとも、一貫性がブレること(ブレそうになること)は「葛藤」と言い換えても良いでしょう。「葛藤」は悩みを伴いますが、バチェラーは真摯な男性が多いので、多くの悩みを伴います。

悩んでいるシーンを目の当たりにすると、人は一貫性がブレても相手に対して「誠実な人だ」という印象を変えないという側面もはらんでいると感じます。

逆に何の悩みもなく一貫性をブラすと「信用できない人」という評価になりますね。

  • 好意

これは当たり前ですが、人は好意のある相手のいうことであれば前向きに捉える、というものです。

嫌われているよりは好かれているほうが良いということは人を動かくす上で重要ということです(当たり前ですが)。

なぜデザインが重要かというと、デザインの役割のひとつに「好感をもってもらう」というものがあるからです。これはこのコラムで何度も出てくる「メリコの法則」の「コ(好感が持てること)」に当たります。

そういう意味では、非常に残酷な話かもしれませんが、イケメンや美女というのは好意を抱かれやすく、つまりは人に影響力を与えやすいというわけです。

バチェラーがお金持ちではあるけどイケメンではない、となると、ちょっと番組の趣旨が変わる可能性が出てくるわけですね(笑)。

もっとも「好意を持つか」は見た目だけの話ではありません。

努力する人に好意を持つ人もいるでしょうし、相手のことを慮る人に好意を持つ人もいるでしょう。

バチェラーでは、好意を持ってもらうために女性はさまざまなアピールをします。しかし、バチェラーが感じる好意のポイントとズレている女性がいることも確かです。「それアピールしてどうするん?」みたいな。それじゃ選ばれないよね、と。

  • 権威

人は権威のある人の言うことを聞こうとします。

テレビなどで、弁護士や何かの専門家が話すときはほとんどの場合、本棚の前で話します。医者や研究者なら白衣を来ています。これは、人が権威に弱いということを知っていて、権威をより感じさせるために演出としてあえてやっています。

日本人はおそらく諸外国の人に比べてより権威に弱いと推測します。それはこの数年のコ□ナ騒動で浮き彫りになったと思います。

本当のことを言っている医者よりも、「テレビに出ている医者」のほうが信用されるのもそうですし、国が言うことを無条件に(盲目的に)信じてしまうのもそうです。

私はこの「権威」はとても不思議なものだと思います。なぜなら、「つくりだせる」からです。特にメディアを使えば。もっとも「ウソをつきやすい」のがこの「権威」だと考えます。

「権威」を証明するものって、実はいらないんですよね。「肩書」は権威を証明するものだと思われがちですが、それもつくりだせます(「医師会会長」とか「分科会会長」とかね)。

たとえばボクサーの井上尚弥選手のように、無敗で4階級制覇といった証明された実力がある人が「権威」と呼ばれるなら理解できますが、なぜかスポーツ選手にはあまり使いません。「暗算日本一」の人とかも、「暗算の権威」とは言わないイメージです。

「権威」の持つイメージは、「わりと高齢」だったり「文化的な人」、「なにかの研究をしている人」というイメージを内包してしまっています。

しかも「人より実力が勝っている」は「権威」の条件に入っていないようです(入っていれば井上尚弥はボクシングの権威と呼ばれるはず)。

だからこそつくりだすことができてしまい、みんなそれに騙されるわけです。

ちなみにバチェラーにはあまり「権威的」な側面は出てこないかもしれません(社長であることくらいかな)。「権威」は「信者」は生みますが、「愛」は生まないからでしょうか(うまいこと言った笑)。

有名ですが、「信者」と書いて「儲かる」と読みますね。おそろしー(棒)。

  • 社会的証明

「楽天ランキング売上げNo1」
「ユーザー純増1位、ソフトバンク」
「青汁3億杯突破!」

これらはすべて社会的証明です。人は社会的証明があるものにも弱いのです。

「みんなが認めています」、「みんな使っています」ということで「安心だ」、「安全だ」と感じるのです。

これも思い当たるフシがあるのではないでしょうか?この数年の出来事で、です。

「みんなが怖がっています」
「みんなが罹っています」
「みんなが打っています」
「みんながマスクをしています」

ね。私から言わせたら「みんながそうだから何だってんだよ」という感じ。「みんなが〜」っていうならその頭(脳みそ)いらねーなって感じ(毒)。

バチェラーで言えば、「社長」であることは「権威」でもあり「社会的証明」でもあります。「社長はすごい人」というイメージを多くの人が持っているからです。実際にはすごくない社長もいっぱいいますけどね。

また、参加者女性がみんなバチェラーを射止めたいと思っているわけで、ここにも「みんなが」という社会的証明が入っています。中にはそれにあまり影響されない女性も参加していますが。

さて、人に影響を与える6つの要素を見てきましたが、これらをどのようにビジネスに活用していけばよいでしょうか。

ビズアップの例で解説してみたいと思います。

【返報性】
無料提案なのにしっかりとお話を聞き、全力でそのお客さまのロゴ作成に向き合うことで、お客さまに「無料なのにここまでしっかりやってくれるなら、この会社に最後までお願いしよう」という気持ちになっていただけるようにしています。
【希少性】
希少性はビズアップのビジネスではあまり主張していません。いわゆる「有名な先生デザイナー」は希少性を発揮しています。「この先生にデザインしてもらえるなんて!」みたいな。そういうデザイナーの選び方だと失敗することが多いのは、このコラムで何度もお話してますけどね(笑)。
【一貫性】
なぜ私たちにロゴを依頼すべきなのかについて、一貫性が崩れないように主張しています。特に私たちのビジネスモデル(無料提案やディレクター制度、デザイナーの多さ)に関して、これがロゴをつくるのにベストなんだという主張には、どこから読んでもその一貫性が崩れないように考え抜いています。社員によって言うことが変わってしまわないように教育するのも一貫性を保つためです。
【好 意】
デザイン会社ですので、さまざまな制作物において好意を抱いてもらえるような良いデザインを心がけています。また、社内開示(自己開示)をすることで好意を持ってもらえるようにしています。もちろん、ターゲットとなる人たちの好意を狙っています。ターゲットではない人が好意を持たないことも織り込み済みです。
【権 威】
権威は前述の通りつくりだすもので、その重要な役割を担うのがメディアです。そういう意味ではまだ私たちは権威ではないかもしれません。が、ロゴの受注数の実績とロゴに関する理論やノウハウは、日本一だと堂々と自負できます。つくられた権威より井上尚弥選手のように実力が伴った会社になりたい。
【社会的証明】
ビズアップのホームページに載せている受注件数(の多さ)や実績掲載数(の多さ)は、とりもなおさず社会的証明です。「お客さまの声」をたくさん載せているのも社会的証明です。

こんな感じでしょうか。

さて、ロバート・チャルディーニ博士の「影響力の武器」という本、ご興味あればぜひ読んでみてください。

「影響力の武器」は「理論編」と「実践編」の2つがあります。理論編はめちゃくちゃ難しいです。実践編は理論編を読んでからのほうが理解が深まるのですが、まあ、実践編だけ読んでも面白いと思います。さまざまな事例が載っています。

ぜひ読んでみてくださいね!

 

今回はここまでです!

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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