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2023年09月29日 デザイン ブランディング メールマガジン 法則・ノウハウ 【第690回】たったの◯秒で、御社の商品は「ダメ」だと判断されているかもしれないという話

9月ももう終わりですね。

毎年お話していますが、ここからはほとんど年末です(汗)。気づいたら忘年会がはじまり冬休みが来て。。。毎年早いんですよね、この3ヶ月は。

さて、ちょっとお休みしていたコロコロニュースを。

テレビ見ないからわからんが、どうせまともに報道していないだろう

厚労省の役人の発言らしい

2500億のために4兆円かけるらしいよ

残念ながらこれは事実と思う

増税にせよ、コ□ナ対策にせよ、何にせよ、「なんでこんなことするんだ!政府はバカなのか?」という論調をよく目撃しますが、バカな訳ありません。あれだけの高学歴の集まりですから。つまりわざとやってるんです。なんのためにそんなことを、というのは長くなるのでぜひご自身でお調べいただければ。

では本題。今日は第一印象のお話です。

ロゴをはじめ、さまざまなデザインを活用するのはひとことで言えば

  • 印象を良くするため

です。

もちろん、デザインの役割はそれだけではないのですが、印象を良くするのはデザインの重要な役割であることは間違いありません。

印象はほぼ最初、つまり第一印象でつくられていることが最近の研究ではわかっているようです。

この「第一印象」、思った以上に恐ろしいものなんです。

 

●合コンは◯秒で勝負が決まる?

まずは人の印象について話してみます。

人間は多くの人が見た目から直感的に何かを感じる能力を持っています。

もちろん他の感覚(聴覚その他)も何かを感じる力がありますが、人間は目の動物と言われるとおりその多くを視覚から得ていると言われています。視覚情報は情報の5割以上という人もいれば、9割以上という人もいます。

その中でも第一印象は特に重要です。

汚い服装の人を見れば近づきたくないと感じますし、パンチパーマの人を見れば怖い人だろうと感じます。

事実がどうかはひとまず置いておいて、そう感じてしまうということです。

ここ数年はインバウンドが好調でした。コ□ナもあり、一気にトーンダウンし、それにより経営がたいへんなことになった事業者も多くいますが、ここ最近また海外からの旅行客が増えていることは肌感的にも感じている人が多いのではないでしょうか。

で、日本に旅行に来ている人の中で同じアジアの人でもなんとなく日本人ではないなとか、もっと言えば中国の人だなとか韓国の人だな、ということも直感的にわかりませんか?

モンゴリアン系というのでしょうか、基本的にはとてもよく似ている民族なのに、なんとなく違いがわかる。もちろん顔つき以外の、服の好みや何をしているところか、などの情報もありますが、重要なのは「私は中国人です」などのように言葉にしなくてもわかるということです。

「え?当たり前じゃん」と思うかもしれません。しかし、これは鳥が空を飛べるようにすごい能力です。人間からしたら当たり前でも他の動物からしたら持っていない能力です。これが人間が目の動物と言われる所以です。

では、この第一印象は果たして正しいのか。

何をもってして正しいかという問題はありますが、直感だけで(第一印象だけで)

  • その道のプロと同じ判断をする

ということを「正しい」とするならば、第一印象での判断は「正しい」ということが最近の研究ではわかってきたらしいです。

以下のような実験があったそうです。

求人応募者による20~32秒の自己紹介動画を被験者(面接のプロではなく素人)に見せて、応募者の落ち着きや好感度などについて点数をつけてもらいました。

すると驚いたことに、被験者は面接に関しては全くの素人であったにもかかわらず、ベテランの面接官が20分以上の面接をして得た結果とほぼ同じ評価を下したのだそうです。たった30秒程度の動画で、いったい何が伝わったのでしょうか?

その答えは脳が第一印象を作り出すメカニズムにあります。

流暢な声やロレックスの時計、無気力な握手、猫背などのヒントを脳のなかで全て組み合わせると、目で得られる以上の情報となって第一印象が形成されるのです。

かつては第一印象は「2秒で勝負が決まる」と言われていたそうですが、最近では条件によっては0.5秒で決まるとも言われているそうです。

例えば男女の関係については自分にふさわしい異性かどうかは0.5秒で判断できているそうで、これを受けて、ネットでは「合コンは0.5秒ですむ」、「0.5秒だけイケメンに見える練習しとこ」などのコメントが寄せられているサイトもありました(笑)。私も今日から0.5秒だけイケメンになれるように訓練したいと思います(笑)。

ここで注意しなければならないのは、「事実かどうかは関係ない」ということです。

たとえば、私がいつもオーバーオールを着てペロペロキャンディ(古い)をなめているような不思議な見た目の人で、なんだか話もまともに通じなさそうなら、私のことをはじめて見た人は誰も社長だとは思わないでしょうし話しかけたいとも思わないでしょう。

遠山の金さん(古い)は遊び人に見えるわけで、誰もお奉行さまだとは思わないわけです。その印象を逆手に取って情報を仕入れています。

なので、「実際はどうか」ではなく「そう感じてしまう」ということが大切になるわけです。印象に「事実かどうか」など関係ないのです。

 

●会社の第一印象が悪いと商品の価値が低いと受け取られる

これは何も人に限った話ではありません。会社を表現するさまざまなデザインにも当てはまります。

先ほどのペロペロキャンディを舐めている私や遠山の金さんの例はわかりやすいです。

しかし、気づくか気づかないかのもっと微妙なレベルでのズレを多くの会社がそのつもりはなくても表現してしまっています。

とても良いものを商品として扱っているのに、「そう見えない」「そう感じない」見た目の会社さんも、お客さまの中に正直たくさんいます。たとえば技術と伝統がものすごくあるのにそう感じないロゴマークやホームページを使っている会社もたくさんあります。

おいしいのにおいしそうに感じないパッケージや見た目の食べ物もたくさんあります。以前調査したときは、スナック菓子メーカーのフリトレイさんの商品は売れ行きが悪かったです。しかし、買って食べてみるとおいしいのです。

これが、いつもメルマガでお話している「メリコの法則」の「リ」にあたるところです。「リ」は、

  • 理解できるかどうか
  • 〜〜っぽいかどうか

の指標で、第一印象でここにズレが起こると、無意識に違和感を感じます。無意識の違和感は、脳の機能的には「危険察知」なので、不快や危険を避ける行動を起こします。

毒キノコは見ただけで食べたら危険そうなデザインです。なので食べて試すまでもなく「食べるな」という信号が脳から送られます。

そういったさまざまな情報が何万年も経て遺伝的にインプットされていて、第一印象で何かを判断する力が人間についたのだと考えています。

なので、第一印象の重要性は人間に対してだけでなく、「目に見えるすべてのもの」に対して言えることなのです。

脳科学マーケティング100の心理技術という本があります。

「知らない間に買っている」という帯の付いたこの本を、私は知らない間に2冊買っていましたが(笑)、この本の中に、カールトン大学というところで行われた実験についての記述があります。

あるウェブサイトが魅力的かどうかを判断するのに、人はどのくらい時間がかかるのか、というものを調べる実験です。

どのくらいだと思いますか?

  • 数秒?
  • 数分?
  • じっくり見てはじめて?

このコラムの文脈からも、「数秒」だろうということは推測がつくと思いますが、なんと50ミリ秒、つまり20分の1秒だそうです。

しかもさらに興味深いことに、以下のこともわかったそうです。

  1. 50ミリ秒で感じた視覚的魅力度は、その後しばらく閲覧した後の印象と大いに相関していた。
  2. 視覚的魅力度は、そのウェブサイトが興味深いか否か、わかりやすいか否かといった、ほかの要素とも大いに相関していた。

すごくないですか?

誤解を恐れずに言えば、御社の商材が優れているかどうかは御社の商材を体験する前に決まっている可能性すらあるというわけです。

そして、人間には確証バイアスという心理的作用があります。

人はある意見をいったん形成すると、それに合致する情報を疑いもせず受け入れ、相反する情報は否定する、というものです。

つまり、第一印象で感じた感覚と合う情報は受け入れ、合わない情報は切り捨てる、ということです。

これがいつもお話する、

  • 見た目に力を入れて売上が上がるのはプラスの価値ではなく、見た目をおろそかにしていて本来得られる利益をドブに捨てているだけ

ということです。つまり「機会損失」だということです。

ちなみに

  • 美的ユーザビリティ
  • 期待効果

というものがあります。

人間は美しいものは機能的にも優れていると判断したり、期待値が上がったりするというものです。

 

●「入口デザイン」という考え方

では、企業はどこまでデザインに力を入れれば良いのでしょうか。

答えはカンタンで、

  • すべての顧客接点

ということになります。お客さまと接触するところすべてです。

しかし、デザインというのは制作側からすると完全労働集約型なのでなかなか安売りはできません。法外な価格でデザインを売るのはどうかと思いますが、かと言って安くできないという事情もあります。

つまり、見た目を整えたい企業側からすると、すべての顧客接点のデザインを見直すのはコスト的にしんどくなりがちです。

そこで、力を入れるべき接点の取捨選択をすることが重要になります。

「入口デザイン」という言葉、お聞きになられたことはありますか?私のこのコラムを昔から読んでくださっている方はご存知のことと思います。そうではない方ははじめてお聞きになる言葉かと思います。なぜなら、私が考えた言葉だからです!「知ってる!」という方はかなりの「津久井コラムマニア」です!

前述のとおり、本来お客さまと接触するすべての接点で、自社の価値を伝えきるべくきちんとしたデザインが施されているのが理想です。しかし、資金力が潤沢な会社であればそれもできますが、そうではない会社が顧客接点のすべてにデザインを施す予算はなかなかとれないことが多いです。

では、どこから手をいれるべきかというと「お客さまと最初に接触するところ」です。つまり、「入口デザイン」とは

  • 御社のお客さまが、御社と最初に接触する場のデザイン

ということになります。

例えば、飲食店であればお店のファサード(入口や店構え)である可能性が高いですし、営業マンが最初の接点になるような会社であれば営業マンそのもの、または名刺などが入口になります。

また、同じ飲食店でも条件次第で入口デザインは変わります。

例えば住宅街の奥のほうにある店ならば歩行者に気づかれづらいはずですから、チラシなどが入口デザインになる可能性があります。歌舞伎町などの超繁華街であれば、ネットで検索して行く人(目的行動)もいます。その場合は当然ホームページが入口デザインですね。どちらもファサードが入口デザインではありません。

つまり、業態が同じだからといって入口デザインが同じとは限りませんので注意が必要です。

御社の入口デザインはどこか?御社の新規客はどこから来ていますか?

  • ホームページ?
  • 営業による開拓?
  • 店舗なのでファサード?
  • 紹介や口コミ?
  • 折込やポスティングなどのチラシ?
  • 野立て看板?

複数の場合もあると思いますが、もっとも多い接触数はどこでしょうか。

なお、お客さまにきちんと聞いてみたり、観察をしないと入口デザインを見誤ることもあります。入口デザインはホームページだと思ったら実は口コミだった、なんてことも起こります。

はじめてのお客さまには聞いてみましょう。

  • 何がきっかけで私たちを知ったのでしょうか?

これ、単純ですがけっこうなマジカルクエスチョンです。

  • よく店の前を通っていたから
  • ◯◯さんに紹介されて
  • ホームページを見て
  • 雑誌広告を見て
  • チラシが入っていたので

などなど、さまざまな回答があると思います。そして複数の回答が出ると思います。これらの中で以下のことを調べます。

  • もっとも接触数が多いものはどれか?
  • もっとも費用対効果が良いのはどれか?
  • デザイン改善にかかるコストの順位は?

このようにして、入口デザインを特定していきます。

ちなみにさきほどのマジカルクエスチョンとあわせて

  • いつ私たちを知ったのでしょうか?」
  • 知ってからすぐに接触(来店、購入、問合せなど)しましたか?
  • すぐに接触しなかったとしたらその理由はなんですか?

もあわせて聞いておくと非常に役に立ちます。どう役に立つかというと入口デザインの制作時に何をどう伝えるかがわかるということです。

入口デザインこそ企業の、商品の、サービスの第一印象です。顧客接点すべてにお金はかけられないとしても、入口デザインを無視するのは

「うちの会社はよくない会社です」
「うちの商品は品質が低いです」
「うちのサービスは使いづらいです」

と同義です。

なぜなら、お話してきたとおり人は第一印象で、つまり50ミリ秒〜2秒程度でその会社や商品やサービスの価値を判断しているからです。

良い商品、サービスを提供している自信があればあるほど、数秒で「ダメ」と判断されるのは悔しいしバカバカしくないですか?であれば、入口デザインをぜひ見直してみましょう。

 

今回はここまでです!

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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