ロゴ専門
デザイン会社biz up!ビズアップ

0120-65-37-65

Logo column

2026年07月10日 デザイン ブランディング メールマガジン 広告 法則・ノウハウ 【第825回】「ターゲティング」を舐めると地獄に堕ちるわよ!

ワールドカップ、日本代表がブラジルに負け一週間。そのブラジルもノルウェーに負けて敗退。

なんだか心にポッカリと穴が空いたような。。。

ちなみに、ブラジルはノルウェーに負けると予想してました。ただの勘ですけどね。

なんか、あれだけ奮闘したブラジル戦での日本代表ですが、今回のブラジルは史上最弱みたいな評価だったようですね(泣)。

なんとなくそんな感じはしてたんですよ。うまさは相変わらずですが強さがちょっと、みたいな。なので、ノルウェーが勝ちそうだなと。

そうしたら、ノルウェーってブラジルに過去5戦で負けたことがない「ブラジルキラー」だったんですね(3勝0杯2分)。知らんかった。

優勝は順当に行けばフランスでしょうけど、あえてのイングランドと予想。

今回の大会は、私の中では「ヒーロー対決」っぽいんですよね。

  • フランス:エムバペ
  • アルゼンチン:メッシ
  • ポルトガル:クリスチアーノ・ロナウド
  • スペイン:ヤマル
  • イングランド:ハリー・ケイン
  • ノルウェー:ハーランド
  • ブラジル:ネイマール

このあたりでしょうか。この中で強いやつを4人選んだら、それが自動的にベスト4になりそうな感じ。

ネイマールは歳だし怪我もあり本調子じゃない。「ヒーロー力」の弱いブラジルは敗退。ポルトガルのクリスチアーノ・ロナウドも歳だし。スペインのヤマルもまだちょっと若すぎる。

「ヒーロー力」の強い4人、エムバペ、メッシ、ハリー・ケイン、ハーランド、この4人がいるフランス、アルゼンチン、イングランド、ノルウェーがベスト4に行くと予想します。

という、サッカーに興味がない人にとってはまたしてもどうでもいい書き出しからスタートしてしまいました。

でも、サッカー好きにとってはこの手の話はメシウマ案件だと思うんですよね。このコラムのターゲットがサッカー好きだったら。。。

というわけで、本日は「ターゲット」についてお話してみたいと思います。

 

「ターゲティング」を別の言葉で言い換えると?

ターゲティングとは、なんでしょう?

こう聞くと、なんとなく「自社のお客さんのこと」という回答が来そうです。

もちろんこれでも間違いではありません。でも、もう少し解像度を上げたい。

  • 御社は、お客さまになんで選ばれているのでしょうか?
  • そして、なんでそのお客さまに選ばれているのでしょうか?
  • さらに、そのお客さまに共通するのはどういったことでしょうか?

こういうことをつぶさに考えていく作業こそがターゲティングとなります。そして、これを「ひとこと」で表現するなら、

  • 誰にとっての価値なのか

となります。つまり、「ターゲティング」とは「誰にとっての価値なのかを考えること」と言い換えられるというわけですね。

具体例を挙げましょう。

SaaS(サース:ソフトウェア・アズ・ア・サービスの略)と呼ばれるサービスがあります。

これは、たとえば勤怠管理とか経費精算とか、はたまた採用管理とかをネット上で行えるようにしたサービスです。我々が提供している販促物一元管理システムの「デザイン倉庫クラウド」も一種のSaaSです。

こういったものは、実は中小企業向けなのか大手企業向けなのかでターゲットを変えていたりします。

一見、「採用」や「経費精算」の同じような課題に対し、企業規模で求めるものが変わるからです。

なので、中小企業向けのSaaSは大手企業にとっては「価値とならない」というケースがあるわけです。

話をわかりやすくするために「大企業か中小企業か」みたいなわかりやすい括りにしましたが、「誰にとっての価値なのか」を考えるのはもっともっと深い話です。たとえば、

  • 20代後半・OL・独身女性

が「ターゲットです」だけだと、今の時代はターゲティングはうまくいきません。

なぜでしょうか?

それは、以下の画像を見てもらうと想像がつくと思います。

どうでしょう?こちら、AIにつくらせた女性の画像。見てもらうと分かる通り、実は顔は同じです。でも、髪の色や服装、化粧などが違う。

これって、同じ「20代後半・OL・独身女性」だとしても、趣味嗜好が違うと感じますよね。

商材にもよりますが、「左はターゲットだけど右は違う」という商品やサービスがあることは想像に難くないはずです(逆も然り)。

このように、「誰にとっての価値なのかを考える」=「ターゲティング」は奥が深く、「20代後半・OL・独身女性」のような定量的な情報だけではターゲティングができているとは言えないわけです。

しかもややこしいことに、時代が進むにつれて、ターゲティングはより細分化しています。

昔は「20代後半・OL・独身女性」みたいな乱暴なターゲティングでもうまくいっていました。それは、何度もこのコラムに登場する

  • モノの時代
  • デザインの時代
  • 色の時代

の「モノの時代」だったからです。このころは需要に対して供給が足りていませんでしたから、大雑把なターゲティングでも成立しました。

しかし、モノが飽和していくうちに、多くの人が付加価値を求めます(デザインの時代)。求める付加価値は人によって違う。ここでターゲティングが細分化されます。

さらに、色の時代で個性を発揮したいという人が増え、細分化が加速します。

これにより、中小企業がNo.1をゲットできるポジションが生まれやすくはなりましたが、ターゲティングの難易度は上がりました。

ちなみに、今流行りの「リブランディング」についても少し触れます。

  • 「リブランディング」とは、見た目を変えること

というように解釈されがちですが、それは本質ではありません。「リブランディング」の本質は、

  • 「誰にとっての価値なのか」の「誰」を再定義すること

です。そして、もうひとつ本質的なことをお伝えすると、

  • 見た目を変えるということは、反応する人が変わるということ

です。人には「デザインの無拒否性©」があり、見たものから何らかの影響を受けます。必ず何かしらの印象を持ちます。

だから、「見た目を変えたらターゲットも変わってしまう」わけです。ここを理解せずして「リブランディング」を語ると、手痛い失敗をします。

先ほどの女性の画像をもう一度見てみましょう。

たとえば、右の女性が急に左の感じになって現れたら(リブランディングしたら)どうでしょう?

見た目だけで話すなら(人格を考慮しなければ)、おそらく右と左で彼女を好きだというタイプの男性は変わるというのは、これも想像に難くないはずです。

つまり、右から左のタイプにリブランディングしたことにより、彼女を好きになる男性(ターゲット)も変わるということです。

 

ターゲティングが上手な企業や商品、サービスの事例を見てみよう

実際にターゲティングが上手だなと感じる企業や商品、サービスの事例を見てみたいと思います。

ライザップって、ダイエットのころから上手なマーケティングをするなとは思っていましたが、英会話やゴルフなどもはじめたとき、正直失敗すると思っていました。

しかしながら、まわりの人に聞くと評判がいいんですよ。特に英会話とゴルフ。

結局、私もいつまで経ってもゴルフがうまくならないので、先輩に無理やり(?)言われて今度ライザップ(ゴルフ)デビューすることになりました。

まあそれはいいとして、取り上げたいのは「チョコザップ(chocoZAP)」のほう。

チョコザップは、従来の「トレーニングジム」を価値と感じる人をターゲットにしませんでした。

それよりも、ジムに通ったほうがいいとは思っても、「その勇気が出ない、腰が重い」みたいな人をターゲットにしています。「運動好き」ではなく、どちらかというと「運動が苦手」寄りな人。

つまり、「意識高い系」ではなく「意識低い系」です。

したがって、ジム以外の付加価値をつけて、腰が重い人たちも通いたくなるようにしています。

この記事でも、チョコザップは「運動へのモチベーションがそこまで高くない初心者を広くターゲットにしている」と説明されています。

しかも正式展開前に、RIZAP名を出さない覆面店舗で価格・設備・場所を変えながら検証していたそうです。

なので、

  • セルフエステ
  • 脱毛
  • ホワイトニング
  • ネイル
  • ランドリー
  • ワークスペース
  • カラオケ
  • マッサージチェア
  • デスクバイク

などの、ジムとしては一見ナゾの付加価値がついているというわけですね。

しかも設備投資のみで人件費がかからない付加価値ばかりだから、意外と経営を圧迫しない。頭いい。

「あんなに出店しまくって大丈夫なのか?赤字らしいよ?」なんてウワサがありましたが、今はライザップはめっちゃ利益が出ていて、その柱はチョコザップなんだとか(ChatGPT情報)。

無印良品もターゲティングが上手な企業です。

今や定番ブランドの無印良品ですが、実は非常に独特なポジショニングで登場したということはあまり知られていません。

その誕生は、のちのバブル期に象徴されるような過剰なブランド主義へのアンチテーゼでした。

「無印の良品」というくらいですから、「ノーブランド」だけど「良い」というメッセージが込められています。ブランド好きな人たちを「フル無視」したわけです。

こういう感じの人たちをフル無視した

それにより、見た目もお金の使い方も派手な人たちとは違う人たちにぶっ刺さりました。先ほどの女性の写真でいうと左の女性のイメージですよね。

派手で名前が売れているというだけで、品質以上に設定された価格がついていた(と一部の人に思われていた)ハイブランド。

それに対し、

  • 過剰な包装や派手なデザインにはお金を払いたくない
  • 中身がちゃんとしていて、納得できる価格ならそれでいい

という人たち(前述の一部の人)は、無印良品の初期のコピー「わけあって、安い」に共感。

キーワードで表すならば、当時の大多数が「華美」「足し算」だったのに対し、無印良品に反応した人は「自然体」「引き算」だったというわけです。

そして、無印良品はもはや「一流ブランド」になっているという。。。

ブランドはいらない的な主張をしていたブランドがブランドを確立するという、不思議なパラドックスを感じざるを得ないですね。

ターゲティングを変えた、つまり「リブランディング」したブランドについても見てみましょう。

「男らしいタバコ」っていったらなんですか?喫煙者じゃないとわからないかもですけど。日本のタバコの銘柄だと、「セブンスター」とかですかね?「ショートホープ」とか?

海外のタバコだったらどうでしょう?「マルボロ」とかですかね。

このマルボロ、実は女性向けのタバコだったらしいですよ。これは知らなかった。

何をもってして「女性向け」というかというと、「フィルター付きのタバコ」だったかららしい。つまり、昔のタバコは両切りでフィルターなんかついていなかったと。男はだまって両切りタバコじゃい、と。

で、マルボロは売れなかったらしいです。そんな「女が吸うようなもん吸えるか!」みたいな、現代だと女性差別とかコンプラ違反とかで叩かれそうな男ばっかりだった時代。

そんな中、マルボロがやったのは、カウボーイの広告への転換でした。

たしかにマルボロといえばこのイメージですよね(画像はチャッピー提供)

その結果、「男らしさ=マルボロ」という認知形成がされ、数年で世界トップクラスのブランドになったらしいです。

1955年のマルボロの米国市場シェア1%未満。そこから「カウボーイ化」により1972年には世界No.1ブランドになり、約20年で売上数十倍規模に拡大したんだそう。

たしかになー。タバコってファッション性とか個性とか、自己像の象徴みたいなところがありますからね。特に今みたいに多様化される前のほうが、それが色濃くでたのではないかと思います。

ポイントは、マルボロは商品を一切変えていないということ。つまり、「フィルター付き」のままで結果だけ変わったということです。

ちょっと変わったところで、いつも感心するのが彼らです。

画像は純烈オフィシャルサイトより

はい、「スーパー銭湯アイドル」と名乗る「純烈」の方々です。

彼らは既存のアイドルが若い女性をターゲットとしていることに対し、おばちゃま、おばあちゃまをターゲットとして違いを生み、選ばれることに成功したグループです。

この戦略は非常に秀逸です。

彼らの見た目が悪いというつもりはありませんが、それでも「うら若き男」でないと成立しないと思っていたこの業界。まさか、多少歳を取っていて、体型も若干おっさん化している人でも成立するとは。

まさに「アイドルのリサイクル」。というと少しディスってる感じもあるかもですが、いや、本当に秀逸だと思います。

たしかに、「誰にとっての価値なのか」を考えたとき、おばちゃま、おばあちゃまにとって「うら若き男」は決して価値ではないですね。

そんなことを言うと、そこを価値にしている細木数子的なおばあちゃまもいるかもですが。地獄に堕ちるわよ!

 

ターゲティングは良くても表現が下手で損している事例

そして重要なのが、ターゲットが決まると、どのような「表現」をすればいいかが決まります。

たとえば、無印良品のロゴが多色使いでカラフルなカラーリングであれば、ターゲットは価値を感じません。

「自然体」「引き算」を感じさせる見た目でなければ、当然ながらあそこまでのブランドには成長していないわけです。

純烈もそうです。ターゲットはおばちゃま、おばあちゃまなわけですから、今みたいにピアスがゴリゴリ開いていて化粧もバリバリしているような、上手いのか下手なのかわからないダンスをしている若者(毒)はターゲットじゃない。

ビジネスは顧客を起点にしなければならないとはよく言われますが、ブランディングもまさにそうです。「誰にとっての価値なのか」を考えれば、どんな表現をすべきかは自ずとわかるわけです。普通はね。

ところが、残念ながら表現が下手な企業というのもあるんです。

たとえば、街で見かけたこちらの看板をご覧ください。

フィットネスジムの看板ですね。ジムの名前は「筋二郎」。で、この看板、違和感を感じませんか?その違和感を言語化すると、

  • 「筋二郎」というネーミングに価値を感じる人は、写真のような女性が運動している画(え)に価値を感じない
  • 写真のような女性(で運動ニーズがある人)は、「筋二郎」というネーミングに価値を感じない

これが違和感の正体です。言葉と画(え)が大事、といつもここでお話していますが、言葉と画(え)がズレにズレまくっている事例。

まあ、こちらの企業さんは、表現が下手というより、おそらくマジメにターゲティングを考えていないということだと思いますが。。。もったいない。

他にもあります。

以前電車の中でゴルフ場の広告を見かけました。写真は撮ったつもりですが見当たらず。

このゴルフ場の名は、「北武蔵カントリークラブ」。その広告に書かれたターゲティングは「女性」「ゴルフ初心者」でした。

私個人としては良いターゲティングではなかろうかと思っていました。チャッピーによると、

  • 初心者
  • 1人予約
  • カジュアルゴルファー
  • 食事やお風呂も楽しみたい人
  • 都心から日帰りで来たい人

ということで、「ゴルフをするだけ」ではなく、一日をゴルフ場でどう楽しんでもらうか、というテーマパーク的発想でポジショニングしています。

ゴルフって、上手い人と初心者の差が大きいし、上手い人は下手な人にイライラしたりもする。下手な人は下手な人で、高い金払っているのに妙なプレッシャーを感じながらプレーしなければならない。

上手な人はゴルフに向き合う人なので、ゴルフ以外の付加価値なんて、食事程度でたいして価値を感じない。

だから、そういう「ゴルフこれから」的な人をターゲットにするのはとても良いと思っていたわけです。今回も、「うまくいっている事例」として取り上げようかと思っていたほど。

しかし、過去のその広告を検索しても一向に出てこないどころか、出てくるのは「女性」「初心者」をまったく感じない広告の数々。

そして、サイトのデザインは「女性」「初心者」を感じないだけでなく、検索して出てきた広告とも一貫性がない。

これ、本当にもったいないです。結局、ターゲットに広告が届いたとしても、その後に違和感を感じて「やめておこう」となる可能性が高いです。口コミも起こりづらい。

せっかくよい(と思われる)ターゲティングをしたのに、表現で台無しにしてしまっている。うーん。。。

というわけで、本日はターゲティングについてお話しました。

マジでターゲティング舐めてるととんでもないことになります。偉そうに語りましたが、ビズアップだってまだまだターゲティングの解像度を高め、言語化していかないといけないと感じています。

そうしないと、営業マンがぜんぜんターゲットじゃないところに営業に行ってしまい、結局成約できない、みたいなことが起こります(起こったことがあります、お恥ずかしながら)。

 

今回はここまでです!

津久井

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

メールマガジン登録はこちら

メールアドレス(必須)
会社名

ご依頼・ご相談・
各種お問い合わせは
こちらです

インターネットの手軽さを最大限に活用しつつ、インターネットのデメリットである「顔が見えない・声が聞こえないやり取り」を極力排除した「出会いはデジタル、やり取りはアナログ」が私たちの目指すサービスです。ご依頼やお問い合わせは以下のフォーム、またはお電話で可能です。

お電話でのご依頼・
お問い合わせ

受付時間 10:00~18:00

0120-65-37-65

フォームからのご依頼・
お問い合わせ

24時間受付中

ご依頼・ご相談フォームはこちら

トップへ戻る