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2026年04月10日 ブランディング メールマガジン 法則・ノウハウ 経営 【第812回】ブランディングを軽視したとき、会社はどこから壊れはじめるのか

アルテミス2号っていう宇宙船が月の裏側を回って還ってくるらしいですね。日本時間の明日午前9時ごろに帰還とか。

ワタクシ、テレビをまったく見なくなってしまったので、このニュースもネットで知りましたし、テレビでどう報道されているのかわかりませんが、どんな感じなんでしょう?

子どものころから宇宙が好きでした。夜空をよく見ていましたし、星座を知るのも楽しかった。

UFOらしき物体も見ました。実はUFOコンタクティ(笑)。いや、真相はわからないんですけどね。三角形をつくった色違いの3つの光がゆっくり回りながら進んでいくのを、小学5年生のときに見たんです。

そんな動き方する飛行物体、今でもないんじゃないかな。でも衛星とかだったらそういう動きをするのかな。怖くなってオカンにすぐに報告しに行ったのを覚えています。

大人になって、都市伝説、陰謀論系が好きになると、宇宙についてはまた違った楽しみが出てきます。NASAがウソをついているとか、アポロは月には行っていないとかは、都市伝説、陰謀論界隈の定番のテーマ。

今回もX(旧Twitter)を見ると、さっそくそんな投稿ばかり出てきます。

オモロイ。真実はどうなのかわからないけれど、陰謀論も含めて宇宙には「ロマン」があるなぁと思っちゃう。仏教とか密教が宇宙とのつながりを説いていたりするのも面白いし。

X(旧Twitter)の投稿は、たとえばこんなの。たしかに生成AIが急速に発達した世界では、こんなことは朝飯前でできてしまいますよね。

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個人的には今度こそ(爆)ちゃんと月に行ったと思いたいんですけどね。

生成AIがこのあたりの「宇宙論争」にどんな影響を与えるのか、単なる宇宙好きという立場からも、都市伝説好きという立場からも楽しみです。

というわけで本日のお話です。本日はブランディングについて。

 

生成AIとのブランディング談義

最近、まさに生成AIと対話することが増えてきました。ChatGPT、Gemini、claudeCodeなどなど。claudeCodeはまだお勉強中ですけども。

そんな中、自分のブランディングの理論をチャッピーとかに食べてもらうと、自分の理論を裏付けてくれたり違う切り口から強くしてくれたりして面白いです。

そもそも、ブランディングとは私の定義では

  • 選ばれるため、選ばれつづけるための施策全般

としています。そして、ブランディングは大きく2つのフェーズに分かれます。

  • 自社や自社の商品、サービスを、選ばれるように表現する
  • その表現を拡散する

「自社や自社の商品、サービスを、選ばれるように表現する」は、いつもお話しているように「言葉と画(え)」を使って行います。そしてそれを拡散していくわけですが、じゃあ

  • 誰に対して拡散していくのか

一般的には「お客さん」に向かってと思われがちですが、それだけではありません。私はこれを「ブランディングマトリックス」として4つに分けています。

で、この画像を解説付きでチャッピーに食べさせたんです。社内資料ではありますが、もうお見せしちゃいます。私のメモつき。

この画像を読み込ませただけで、チャッピーはいろいろな補足をしてくれました。

つまりこの4象限は、

  • 理念や印象の話
  • ふんわりしたブランディング論

ではなく、実際には

  • 採用
  • 定着
  • 生産性
  • 信頼
  • 選ばれ続ける力
  • 価格競争回避

に直結する。

ということだそうです。そして、それらについてさらに詳しく話してくれました。ここからは私の解説も加えながら説明していきたいと思います。

 

各象限をおろそかにすると現れる問題:A 対社内 × 心(性格)

本来の役割:離職率を下げる/使命感を持たせる

ここを怠ると、

  • 仕事が「作業化」する
  • 社員が会社の意味を感じられない
  • 指示待ちが増える
  • 不満はあるが改善提案は出ない
  • 給与や条件だけで比較され、離職が増える
  • 管理職が精神論か監視でしか組織を動かせなくなる

要するに、“ここで働く意味”が消える。その結果、定着率も主体性も落ちる。

よくお話をするんですけどね。我々の親世代と今の人たちとでは、「働く意味」がまるで違う。

うちの親父が昔言ったひとことが印象的でした。「おれはとにかく金が欲しくて仕方なかった」。

この時代の人たちは戦後の国が復興する前に生まれ、子どものころに貧乏を経験した人が多いです。そして、身近に戦争で命を落とした人やその関係者もたくさんいました。

「生きてるだけで丸儲け」
「ご飯が食べられるだけで幸せ」

そんな感覚がデフォルトの人たちが、高度経済成長の波に乗ります。国も家族も自分もどんどん豊かになっていく。彼らにとって「お金儲け」は正義だったはずです。

ところが、私もそうですが、三食のご飯を食うに困ることがなくなった世代が出てきます。子どものころは、働かなくても、何もしなくてもご飯を待っていれば食卓に並びます。

お腹が空いてもご飯が食べられないという経験は、ほとんどの人がしなくなります。なんとか生きていけてしまいます。

こうなると、そもそもお金を稼ぐモチベーションみたいなものが上がりません。そもそもお金を稼ぐ意義が弱いです。

高度経済成長のころは「一生懸命働け!」と言われれば、みんな働きました。だって、一生懸命働いたら給与が増えて生活が豊かになることがわかっていたから。

今は「一生懸命働いたほうがいい理由」が「お金」ではなくなってしまいました。

お金じゃなければ何なのか?実はみんなわからないんです。だから、会社が「おれたちが働く理由はこれなんだぜ!」と明言してあげる必要があるのです。

CI(コーポレートアイデンティティ)とか、ミッション・ビジョン・バリューとか、そんな言葉は高度経済成長時代にはないに等しかったはずです。必要性がなかったから。

今は、これがないとみんな本気で働いてくれません。目的を見失った人間は弱いんです。

 

各象限をおろそかにすると現れる問題:B 対社内 × 見た目

本来の役割:従業員のモチベーションを上げる

ここを怠ると、

  • オフィス、資料、ツール、発信物が雑になる
  • 社員が自社に誇りを持ちにくくなる
  • 「なんかダサい会社」という空気が内部で醸成される
  • 採用候補者にも古さ・雑さが伝わる
  • 良い会社でも“良くなさそう”に見える
  • 日々の小さな違和感が積み重なり、士気が下がる

これは中身の問題ではなく、“所属していて気分が上がるか”の問題です。人間で言えば清潔感や身だしなみの領域。

通称「汚部屋」と呼ばれるような家に住んでいる人、ゴミ屋敷に住んでいる人って、悪い言い方をさせてもらいますが、人間的にもかなり問題があるだろうというのは想像に難くないですよね。

あれは、もともと人間性に問題があるからああいう家になってしまうということもありますが、汚い家を見つづけたりそこに触れつづけたりすると、人間性がおかしくなるという「逆もまた真なり」という関係性があると思っています。

つまり、負のスパイラルに陥ってしまう。

私の経験をシェアさせてもらうと、会社員時代に大阪出張に行ったときのSさんという人とのエピソードがあります。

当時、私がいた会社では名古屋の本社と東京の支店につづいて、大阪支店を出したばかりでした。そして、Sさんが大きな期待を背負って支店長として中途で入ってきました。

私が大阪に出張した際、Sさんが社用車で同行をしてくれました。しかしその社用車は。。。後部座席がマクドナルドのゴミで溢れかえっていました。

正直、「この人大丈夫か?支店長なんて務まるのか?」と思いました。もちろん務まりませんでした(汗)。

務まらないどころか数字もぜんぜん立てられず、結局、東京支店に転勤になり、東京支店長(ベテラン)のデスクの前に自分のデスクを置かれ、完全監視下で業務をさせられる羽目になっていました。

Sさんは仕事ができないくせに、なぜかいろいろなことでマウント取りたがりでした。仕事もそうだし、趣味やら知識やらなにかにつけて。そして服装や身なりもちょっと不潔でした。

「人を見た目で判断するな」は完全にキレイゴトだと思います。もちろん、体型や顔の造作といった生まれ持ったものは別ですが(まあ性格は顔に出ますけど)、身だしなみに関してはその人の人間性が思いっきりでます。

そして、それは会社も同じです。御社は社員が気持ちよく働ける「会社の身だしなみ」になっていますか?または、堂々とお客さまを会社に呼べますか?

想像してみてください。

  • 会社がいつも汚い、臭い
  • いつも汚い人、臭い人が社内にいる
  • 整理整頓ができていない
  • 古い、ダサい
  • 会社がどんなふうに見られるかを経営者が気にしていない

自分が会社員だとして、こんな会社で働きつづけたいですか?というか、働きつづけたらメンタル削られませんか?ここが弱ければ、社員の自社への誇りが育ちません。

ちなみに話をちょっと戻しますが、マクドナルドのゴミだらけの車で同行していたときに、Sさんがいいました。

「つくいくん、お昼どうする?マクドナルドでええか?」

全力で断りました(笑)。

 

各象限をおろそかにすると現れる問題:C 対社外 × 心(性格)

本来の役割:お客さまに信頼感を持ってもらう

ここを怠ると、

  • 提案や営業がうまくても信用されない
  • 言っていることが毎回ぶれる
  • 約束の守り方、対応品質、姿勢にムラが出る
  • 「この会社、本当に任せて大丈夫か?」となる
  • クレームが起きた時に一気に信用を失う
  • 長期取引や紹介につながりにくい

つまり、“感じがいい会社”ではなく“信頼できる会社”になれない。見た目で引きつけても、最後に選ばれ続けない。

これはわかりやすいのではないでしょうか?こういう会社を人間に例えるなら、「イケメンのクズ野郎」ということになります(笑)。

ドラマや映画でもそんな描写がありますよね。セルフイメージの低い彼女がイケメンクズ野郎にお金を貸してしまったり暴力を振るわれたり。。。そんなイメージですかね。

「見た目がいい」ということは「引きは強い」わけです。しかし、チャッピーが言うとおり、つづかない、選ばれつづけない。

どうです?「客のことなんか別に考えなくてもいいだろ!とにかく売ってこいよ!」みたいな指導をしている会社から、何かを買いたいと思うでしょうか。

「ロゴ?別にロゴとかデザインとか好きじゃないけど、儲かりそうだからこのビジネスをやってまーす」という心の会社と付き合いたいと思うでしょうか(もちろんお金儲けが悪な訳ではない)。

我々であれば、当然お客さまに選ばれないですし、それどころか協力してくれるデザイナーはひとりもいなくなるんじゃないでしょうか。

このCが弱いと、約束の守り方や対応品質にムラが出て、信頼が蓄積しません。

ただし、これに関しては理想論とも言えるかもしれません。現実は「クズ野郎」が儲かっていたりします。

たとえばコンビニ。鬼のように添加物が入っていて、消費者の健康に関しては一切考えていないと思いますが、儲かっています。そして見せ方はうまいですよね。

なので、これについては理想と現実はちょっとギャップがあるかもしれませんね。

ちなみに私はタバコを自分で買わず「もらいタバコ専門」という、人に嫌われそうなポジショニングを取るようになってから(「心」に問題あり笑)、めっきりコンビニに行く用事がなくなりました。

もちろんまったく行かないわけではないのですが、もともとコンビで食べ物をほとんど買っていませんでしたし。。。

今だと行ってもせいぜいお金を下ろすか、ちょっとしたもの(雑誌とかビールとか)を買うかくらい。1日に1回も行かないという日もぜんぜんあります。

 

各象限をおろそかにすると現れる問題:D 対社外 × 見た目

本来の役割:お客さまに安心感と好意を持ってもらう

ここを怠ると、

  • 第一印象で損する
  • Webサイト、提案書、ロゴ、名刺、会社案内などが信頼を削る
  • 良いサービスでも「なんか不安」と思われる
  • 比較検討で落ちやすい
  • 値引きしないと選ばれにくくなる
  • ブランド想起が弱く、記憶に残らない

ここは入口の信用です。中身がよくても、見た目が悪いと会う前・話す前に負ける。

これは、俗に「ブランディング」と言ったとき、多くの人が思い浮かべるものです。「対外的に見た目を良くする」というもの。

ブランディングはこれだけじゃないよ、という話をここまでしてきたわけですが、当然これも超重要な要素であることは間違いありません。

これは、このコラムではよく「残飯」にたとえています。

どんなに有名な高級レストランのシェフ、三つ星レストランのシェフがつくった料理でも、無造作にビニール袋に放り込まれていたら、人間はそれを「残飯だ」と感じてしまうわけです。

逆に、見た目が優れている商品は、心理的にそのクオリティが高いと評価されます。

中身が同じワインを、ビンのボトルに詰めた場合と紙パックに詰めた場合だと、ビンのほうが「おいしい」と評価されます。

人は「信頼度」というものを瞬間的に判断していて、脳の扁桃体という部位が「意識とは関係なく」瞬時に相手やその会社、商品が信頼できるかどうかを判断しています。

なんなら男女関係についても、相手が自分にふさわしい異性かどうかは、無意識下で0.5秒で判断しているそうです。合コンは0.5秒で済むわけです。

このあたりの話は、本当に枚挙にいとまがないです。

 

まとめ:ブランディングをおろそかにすると・・・

チャッピーは、以下のようにもまとめてくれました。

【4象限を欠いたまま放置した先に起きる経営症状】

  • 採用コストが上がる
  • 離職コストが上がる
  • 教育投資が回収されない
  • 紹介が増えない
  • 価格競争に巻き込まれる
  • 営業が属人的になる
  • 会社の魅力が社内外で言語化されない
  • 「良い会社なのに伝わらない」「頑張っているのに選ばれない」が起こる

つまり4象限は、単なるイメージ論ではなく、利益・採用・定着・単価の問題として返ってくる、ということです。

もう、ここに書いてあるとおりです。内も外も磨いていこうぜ、というのが本来のブランディングです。

各象限ごとに軽視するとどうなるか、まとめましょう。

象 限 軽視したときのリスク 具体的な現象
A:対社内 × 心 使命感が育たず、仕事が作業化する。離職や指示待ちが増える。
  • 理念が浸透せず、離職しやすい
  • 主体性が育たない
  • 管理コストが上がる
B:対社内 × 見た目 自社への誇りが育たない。職場や資料や発信の雑さが士気を下げる。
  • 社員が自社に誇りを持てない
  • 採用で損する
  • 日常の士気が上がらない
C:対社外 × 心 約束の守り方や対応品質にムラが出て、信頼が蓄積しない。
  • 信頼が蓄積しない
  • 紹介されにくい
  • 長期取引につながらない
D:対社外 × 見た目 第一印象で損をし、良いサービスでも不安を持たれて比較で負ける。
  • 第一印象で不利になる
  • 比較で負ける
  • 単価が上がりにくい

    じゃあどうするか。やることは3つ。

    1. 会社の心をつくる(主に言葉)
    2. 会社の身だしなみを整える(主に画(え))
    3. 内と外に浸透、拡散していく

    ブランディングとは「見栄えを整える投資」ではなく、採用・定着・信頼・売上を支える「経営基盤の整備」というわけです。

    今からでも遅くありません。我々と一緒に、御社のブランディングを強固なものにしていきませんか?

     

    今回はここまでです!

    津久井

    投稿者プロフィール

    津久井 将信
    津久井 将信
    ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

    かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

    2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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