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2026年06月12日 メールマガジン ロゴデザイン 【第821回】FIFAワールドカップ2026北中米大会出場48カ国のロゴを一覧にしてみた

いや〜、はじまりましたね、ワールドカップ2026北中米大会。

開幕戦は開催国のひとつであるメキシコ対南アフリカの試合。

ネタバレとなりますが、なんと、双方合わせて3枚ものレッドカードが出るという荒れた?試合だったようです(すんません、見てません!起きれませんでした!)。

とはいえ、審判の心理から考えると、レッドカードを1枚出しちゃうと一貫性を保つためにその後もレッドカードを出しやすい、というのがあるらしいですね。

あ、言い忘れてました。ご存知ない方に申し上げますが、このコラムは4年に1回、サッカーのコラムになります(笑)。

なにせ、もう40年サッカーをやってます、ワタクシ。好きが講じて、この春まで10年間も少年サッカーのコーチをやっていたくらいです。

しかし、サッカーに興味がない読者の方もいると思いますので、そんな方でも楽しんでいただけるように、本題は「ロゴ」のお話。

それにしても、もうあの「カタール大会」から4年も経ったとは。そりゃ50歳になるわけだわ。。。

あ、またまた言い忘れてました。ワタクシ今週の月曜日についに大台の50歳を迎えまして。。。半世紀生きましたわ。

そして先週の金曜日は6月5日の「ロゴの日」ということもあり、会社が成人式(20周年)を迎えたので、パーリーを開催。誕生日とダブルで祝っていただいちゃいました。

社員と協力デザイナーさん、仕入先さんをお呼びして、総勢70名くらいのパーリーを開催。

本当はお客さまもお呼びしたかったのですが、そうすると500人規模とかになりそうだったので断念しました。。。

さて、では本題にいきましょう。

 

出場48カ国のロゴを一覧にしてみた

今回のワールドカップ北中米大会に出場しているのは、全部で48カ国。

これ、史上最多の出場国数だそうです。

おまけに決勝トーナメントに行けるのは32カ国もあるらしく、逆に予選敗退したらちょっとみっともない感じです。

ちなみに、1998年のフランスワールドカップから32カ国制でした。その前の1994年のアメリカ大会では24カ国。

つまり、「あのドーハの悲劇」のときは、ワールドカップに出場するのは相当な狭き門だったことがわかります(ドーハの悲劇は94年アメリカ大会のアジア最終予選)。

ドーハの悲劇、高校2年生だったな〜。試合後に一緒に見ていた父親に勝負の厳しさみたいなものを諭されたのを覚えています。

2分くらいの動画です。今でも見るとちょっと泣けてきます。

そこから、開催国が増えて出場しやすくなったとはいえ、8大会連続(32年)出場ですから、感慨深いというか。

さて、48カ国のチームロゴを一覧表にしてみました。それがこちら。

日本代表はグループFに属しています。同じグループには、強豪オランダ、スウェーデン、チュニジアがいます。

前回大会では、日本は通称「死の組」にいました。同じグループにはスペインとドイツがいました。

そんな中、ドイツとスペイン(三笘の1ミリが話題になりました)を撃破し予選を1位通過。しかし、世界ランキングが日本よりも低いコスタリカには負けました。

今回も、なんだか行けそうなグループにいるからこそ、逆に予選敗退とかしそう。。。でも48カ国中16カ国しか予選落ちしませんからね。

さて、こうしてみるとサッカーのチームロゴは「エンブレム系」が多いです。

サッカーチームのロゴそのもののことを「エンブレム」と言ったりしますが、「エンブレム」は「紋章」ですので、ロゴの中でもより「紋章らしいもの」を私たちは「エンブレム系」と称しています。

エンブレム系ロゴの特徴は、盾の形をしており、鳥や獅子を使用している(ことが多い)という点です。

出場48カ国の中で、エンブレム系のロゴを使用している国をピックアップしてみましょう。

なんと、48カ国中29カ国がエンブレム系のロゴを使用していました。その割合、なんと60.4%!

ちなみに前回のカタール大会では32カ国中、半分以上の18カ国がエンブレム系ロゴ(56.2%)、ロシア大会では13カ国(40.6%)でした。年々増えている。

また、「これはエンブレム系なのか?」というキワドイものもあり、判断が難しいところでもありました。

たとえばグループIのセネガルは、獅子を使用しています。また、丸い盾のエンブレムも実際にはあることから、ドイツのようにセネガルもエンブレム系では?と考えましたが、テイスト(雰囲気)的に外しました。同様にグループDのパラグアイもです。

イランとイラクはエンブレム系にしようか悩みましたが(特にイラン)、入れました。

そして我々日本代表も、「盾」と「鳥」でエンブレム系。有名な話ですが、日本代表ロゴのこの鳥はなにかご存知ですか?

色が黒い鳥。カラスです。カラスはカラスでも、よく見てください。足が3本あります。

これは日本の神話に登場する「八咫烏(ヤタガラス)」という神様です。足が3本あったら、たしかにサッカーでは有利そうですね(笑)。

日本代表ロゴに八咫烏が使われるようになった理由はいくつかあるようです。

八咫烏は神武東征の際に道案内したと言われ、勝利の神と言われているからとか、日本サッカーの生みの親である中村覚之助(和歌山出身)にちなんだロゴにする際、熊野→八咫烏となった、などです。

このロゴは彫刻家の日名子実三さんという方がデザインしたそうですが、なんと1931年(昭和6年)から使われているそうです。戦前ですね。

日本サッカー協会の歴史はけっこう古くて、1921年(大正10年)に「大日本蹴球協会」という名前で設立されたそうです。

ちなみに都市伝説好きの私が聞いた情報では、八咫烏は日本最古の秘密結社だったとか。こういう話大好き(笑)。

 

各国ロゴの特徴

各国のロゴを観察していくと、他にもいろいろなことがわかります。

まず、モチーフに動物を使っていることが多い。動物を使ったロゴは、32カ国中15カ国もあり、半数近いです。

実在する動物か怪しい国もありますが、それで言ったら日本の八咫烏も伝説の生き物なので、動物っぽい場合は含めました。

スイスは人間モチーフですが、人間も動物なので含みました。あと、ノルウェーとか動物っぽい感じが入ってそうでもメインモチーフではなさそうなので除外してます。

48カ国中、17カ国が動物をモチーフに使っているということですね。

中でも、よく使われている動物がいます。何かわかりますか?

答えは、「鳥」。9カ国使用。

なぜ鳥が多いんですかね。エンブレム系は鳥を使うことが多いですが、エンブレム系とは言えないロゴでも鳥を使っていたりしますね。サウジアラビアとか。。。

ちょっと調べてみると、「国獣(こくじゅう)」というものがあって、その国を象徴する動物のことらしいんです。これは国によって公式にそうしていたり非公式だったりあるっぽいですが、よく聞く「国鳥」も広いくくりではこの「国獣」のひとつのようです。

で、「国鳥」ってよく聞くくらいですから、やっぱり鳥を国獣にしている国が多いのが理由かもしれません。つまりその国の国鳥がサッカーのロゴになっていると。。。

たとえばフランス。非公式らしいですが、国鳥はニワトリです。で、チームロゴのモチーフもだいぶオシャンティなニワトリ。合致します。

「この仮説は信憑性が高いだろう」と思ったのですが、待てよと。。。日本の国鳥はキジでありカラスじゃないんですよね。

そしてサウジアラビアにいたっては、調べてみると国獣はアラブ種(という馬)、アラビアオオカミ、アカギツネ、ラクダと4つも国獣がいるのに鳥すら出てこない(汗)。サッカーチームのロゴの鳥はいったい何なのか?

あ、ちなみに「ルコック」というスポーツのブランドがありますね。これ、ロゴがニワトリです。で、フランス発祥のブランドなんですよね。

やはりルコックもロゴにニワトリが使われていて、じゃあフランス代表のユニフォームはルコックがつくっているんだろうと思って調べてみたら、ナイキでした。スポーツ業界の闇を感じます(笑)。

あと、オーストラリアのロゴにも「エミュー」という鳥が入っています。カンガルーもいるけど、鳥モチーフというくくりに入れました。

さて、サッカーチームのロゴなのにサッカーボールをわかりやすく使ったロゴはなんと48カ国中13カ国しかありません。動物の18カ国より少ない。なんだかさみしい気もしますが(苦笑)。

それでも前回大会の32カ国中6カ国(しかなかった!)よりは割合的には増えました。

ちなみに選定基準として、明らかにサッカーボールだよな、というものを入れています。ウズベキスタンは小さくて分かりづらいですが、ちゃんとサッカーボールです。

クロアチアはボールだというのはわかるのですが、バレーボールみたいなので外そうか悩みましたが入れてあげました(笑)。

サウジアラビアやセネガルのようにちょっとサッカーボールの模様を入れている、なんていうオシャンティなロゴもありますけどもね。ちょっとわかりづらいので除きました。

つづいてこちらの画像をご覧ください。丸をつけているロゴの共通点、何かわかりますか?

正解は、「★(星)がついている」です。

この★の意味、何かわかりますでしょうか。これ、実は「優勝回数」なんです。たとえばブラジル。星が5個ついています。ブラジルは過去に5回、ワールドカップで優勝しています。

ただし、ウルグアイは「4回も優勝しているのか!」と思うかもしれませんが、実際は2回だけで、あとの2つはオリンピックの優勝だそうです。なんじゃそりゃ。まあ2回優勝しているだけでもすごいですけどね(ちなみにワールドカップ第一回大会の優勝はウルグアイ)。

それと、ガーナなんて、優勝したことないのに★入れちゃってます。これは国旗に入っている「ブラックスター」というやつらしいです。

他にも国旗の一環として星を使用しているロゴの国もいくつかありますね。

 

個人的に解説したいロゴ

ここからは個人的に気になって仕方がないロゴをフィーチャーしてみたいと思います。まずはこちら。

はい、セネガル代表のロゴです。これ、けっこう好きです。原色感あふれるカラーリングでアフリカンなイメージを出している点。ライオンの表現の仕方。そして前述しましたが、サッカーボールの模様をオシャンティに入れているあたりもポイントが高いです。

失礼ながら、アフリカと聞くとデザインのセンスは欧米やアジアよりも低いのではないかと偏見を持ってしまっておりましたが、いやはや良いロゴです。ガーナ代表のロゴもかわいいです。

アフリカもデザインの時代に入っているかもしれませんね。つづいてこちら。

スイス代表のロゴです。これ、ちょっと珍しい感じ。このテイストのロゴを使っているのはスイスくらいではないでしょうか。

そもそもモチーフがサッカー選手そのものっていうのも逆に発想がすごい。

しかもこれ、気づいちゃったんですけど、スイスの国旗の白い十字が隠されているのわかります?左側の文字の部分、上の「S」と下の「S」の間です。

たぶんこれ、狙ってやったんだろうなと思って調べてみたら、どうやらやっぱりそうで、過去のロゴはもっとわかりやすく入っていたっぽいですね。粋だね〜。

この白十字みたいなのを「ネガティブスペース(を使う)」っていったりします。普通は色が入っているところに目線や意識が行きますよね。

そこを逆手に取ったデザインです。気づくと「おお!」となります。FedExや鹿島建設のロゴが、やっぱりネガティブスペースを使った面白いロゴとして有名。

どんどんいきましょう。

象!かわいい!!そして色使いもとてもかわいい!国旗の色ですね。国の形をかたどっているのも他国にはあまりなくていいですね!

それにしても象を使ったロゴのチームはなかなかなさそうですねー。

というわけでチャッピーに調べてもらいました。そうすると、以下のロゴが出てきました。

タイ代表です。ナゾにクオリティ高っ!象を抽象的に表現してますね。

たしかにタイは象のイメージがある!ワールドカップ出場国でない国のロゴもいろいろ見ていくと面白そう!

オーストラリア代表のロゴ。これ、なんか好き。このゆるい感じ。なにこれ(笑)。

エンブレムって、実は盾だけじゃなくって何らかの生き物(想像上含む)が両サイドに立っているパターンも多く見られます。たとえばこんなふうに。

オーストラリアはそれをカンガルーとエミューでやるという。このセンスがたまらないです。しかも躍動感の「や」の字もなく棒立ち(笑)。

なにせ絵のテイストが。。。画家とかが描いたというよりもアニメーターとかイラストレーターが描いた感満載のゆるさがたまらない。カンガルーとエミューの顔をもっとアホっぽくしてほしい(笑)。

つづいて、同じゆる系でもこれはどうでしょう。伝統と格式のイングランド代表。よく見てください。絵がヤバくないですか?マジメに描いたのかと突っ込みたくなる画力!

このロゴをもしも言葉で表すなら、「お花畑でライオンがニャー!」だと思う。

しかし、イングランドのロゴデザイナーも真っ青!泣く子も黙る画力のロゴがこちら!!

どうでしょう。日本と同じグループFにいるチュニジア代表のロゴです。

何なんでしょう。「神は細部に宿る」とはよく言いますが、細部に宿っていないどころか、もう何年も神様不在みたいなロゴです。神様、出ていったまんま。

というわけで、チュニジア代表の関係者の方、ビズアップでロゴをつくらせてください(笑)。

さあ、日本代表の初戦は月曜日朝5時!いきなりの対オランダ戦!

今までの統計から、初戦を勝つとグループリーグ突破の確率が格段に跳ね上がるようです。

前回大会でスペインとドイツに勝った日本。もはや「アジアのわりにサッカーをがんばっているそこそこ強い国」ではありません!立派な強豪国です!

みんなで応援しましょう!!

 

今回はここまでです!

津久井

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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