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Logo column

2014年07月11日 ターゲティング メールマガジン 【第239回】デザイナーにブランディングさせるから失敗する

2014年10月03日掲載開始

こんにちは。
ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz
今日は関東は台風一過で
朝からものすごい暑いです。
今回の台風は
史上最強とニュースで
前もって報道されるほどでした。
土砂災害等、
被災された地域に
心からお見舞い申し上げます。
さて、
台風のニュースに隠れながらも
今週はデザインについて面白いニュースが
いくつかテレビやネットなどのメディアを騒がせました。
ひとつは、
鳥取城跡のキャンペーンゆるキャラ、
「かつ江」です。
「かつ江」さんは
検索してもらうとどういうものか
わかると思いますが、
これについては
来週書こうかなと画策中です
(書かないかもしれませんが)。
で、
もうひとつは
「セブン-イレブンのコーヒーメーカー」
についてのニュース。
今週は
これについて書きたいと思います。
セブンイレブンのコーヒーメーカーの
デザインが「全然ダメ」というニュースが
Facebookやその他メディアで少しだけ騒がれました。
最近はどこのコンビニでも
レジ横にコーヒーメーカーを置き、
「挽きたてコーヒー」を販売しています。
これにより
飲料メーカーはコーヒーの売上で
結構な打撃を受けているようですが
それはまた別のお話ということで。
で、
この「挽きたてコーヒー」を
セルフサービスで入れるための
コーヒーメーカーが
「使いづらくて仕方ない」
とネットで叩かれてしまったのです。
●
デザインした人は
超有名一流デザイナー、
佐藤可士和(さとうかしわ)氏
です。
ちなみに私は、
「超有名デザイナー」とか
「一流デザイナー」という言葉が嫌いです(笑)
まあ、佐藤可士和氏個人を
バッシングするつもりはあまりないのですが、
デザインの題材としてはとても美味しいので
メルマガのテーマに選びました。
で、
佐藤可士和氏がつくったコーヒーメーカーが
利用者から超使いづらいという声が上がった結果、
前述しましたがネットで
「とても悲惨な目にあっている」
と書かれてしまいました。
ここで、
佐藤可士和氏がどういう人物かを
少しだけ紹介させてもらいます。
佐藤可士和氏が手がけたデザインは
大手企業のものがおおいので、
あなたも一度はどれかを
目にしたことがあると思います。
たとえば、
・ユニクロのロゴ
・Tポイントのロゴ
・ホンダNボックス(ホンダ初の軽自動車)のロゴ
・ファーストリテイリング(ユニクロ運営会社)ロゴ
・明治学院大学ロゴ
・今治タオルロゴ
・SMAPのCDジャケット
・キリン極生パッケージ(すごい昔の発泡酒)
などなど。
そのデザインの特徴は
「シンプル」と言われています。
そんな
佐藤可士和氏が前述のとおり
セブンイレブンのコーヒーメーカーを
デザインしました(周辺資材も)。
しかし、このコーヒーメーカーは
実際の使用現場(コンビニ)で
説明シールや説明のための紙を
ベタベタ貼られてしまっているという、
なんともデザイナー泣かせなことに
なってしまっているのです。
詳細は、
こちらを見ていただくのが
非常にわかりやすいと思います。
→ http://bit.ly/1mEAts6
まあ、
「デザイナー泣かせ」と書きましたが、
正直私もこのデザインはないと思います。
●
なぜ「ない」と思うのかを説明します。
理由のひとつは、
「ターゲットから逆算していない」
ということです。
この場合のターゲットは
「コーヒーメーカーを使う人」。
コンビニで
コーヒーメーカー使う人はどんな人でしょう?
コンビニのお客さんであることは
間違いありません。
シンプルでオシャレだからというだけで、
どこのボタンを押したらいいかわからないような
機械や道具を好む人は確かにいます。
でも
そういう人は果たしてコンビニのお客さまでしょうか?
この
「ターゲットから逆算する」というのは、
ブランディングやマーケティングだけでなく
すべての商売、ビジネスの基本だと言われていますよね。
今回のコーヒーメーカーの場合、
「本当にお客さまが使うところから逆算したの?」
と言いたくなってしまいます。
ここでちょっとロゴに置き換えてみると、
ロゴのターゲットは2つです。
・ロゴを使う人
・ロゴを見る人
ロゴを使う人は、お客さまのことです。
ロゴを見る人は、お客さまのお客さまのことです。
ロゴを使う人の意見を大切にするのか、
ロゴを見る人の意見を大切にするのかは、
そのお客さまが「なぜロゴがほしいのか」によります。
だから、
我々は必ず「なぜロゴがほしいのか」も
大切な質問としてお聞きします。
これくらいのことは
どんな会社でもやっている
アタリマエのことだと思いますが、
デザイン業界は
デザイナーの悪いクセで
・デザイナーがターゲットよりも自分を大事にしてしまう
ということが往々にして起こります。
クライアントの仕事を通して
(クライアントからお金をもらって)
自分がいかに「イケてる」かを
証明、自慢しようとしてしまうのです。
今回のケースはまさにそれ。
芸能人がテレビCMに出ることで、
結果的に広告主の商品よりも
自分自身の売り込みになってしまって
いるような現象に近いです。
とくに
佐藤可士和氏の場合、
その特徴的な「シンプルさ」が
アダになった気がします。
「シンプル」とは
「削ぎ落とした結果」と言えます。
シンプルなデザインとは、
見る人も削ぎ落とします。
「見てわからないならあなたは見なくて結構」
こんな具合です。
今回のコーヒーメーカーに置き換えると、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「R」がレギュラー、「L」がラージ、
それがわからない人は使わなくて結構。
英語がわからない人は使わなくて結構。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
といった感じでしょうか。
今回、
佐藤可士和氏が削ぎ落としてしまったのは
コンビニのコアターゲットだったわけですね。
●
次に、
今回のコーヒーメーカーがダメな理由のもうひとつ。
そもそもデザインの役割とは、
ターゲットに対して
・狙った感情にさせる
・狙ったアクションを起こさせる
ということになります。
今回のコーヒーメーカーの場合、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
見た人に「かっこいい!」「オシャレ!」
「セブンイレブンは他のコンビニよりイケてる!」
と感じてもらう
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
という役割があったため、
佐藤可士和氏が招聘されたわけですが、
それだけではなく、
本来的にコーヒーメーカーとしての
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コンビニに来るお客さまでも
簡単に手軽に美味しいコーヒーを
説明を受けることなく自分でいれることができる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
という役割もあったはずです。
これは
セブンイレブンも気づかなければいけないし、
つくり手である佐藤可士和氏も
気づかなければいけないこと。
こういった機械やその他のプロダクトで
「狙ったアクションをデザインで起こさせる」場合、
必ずといっていいほど、
機能と見た目の美しさに矛盾が起こります。
機能を重視すれば見た目が損なわれ、
見た目を重視すれば機能が損なわれる。
こういうことがよく起こります。
たとえば、
押せばいいのか、引けばいいのか、
はたまた引き戸なのかがわからないドア、
たまに出くわすことありませんか?
これは
デザインとしては失敗作です。
見た目だけで機能を無視しきったデザインです。
押せばよいのか引けばよいのか
引き戸になっているのかが「直感的に」わかる、
なのに見た目も優れている、これが本物のデザイン。
つまり、
こういったプロダクトデザインの場合、
デザイナーの本当の役割というのは
・機能と見た目の矛盾を少しでも解消しようとする
・機能と見た目がもっとも折り合う場所をつくる
こういったことであるわけで、
これに向き合うのが本当のクリエイターなわけです。
間違っても
見た目が「イケてる、イケてない」
という薄っぺらい話であってはいけません。
で、
こんな「クリエイター論」を
なぜ語るのかを最後に説明させてもらうと。。。
「薄っぺらいデザイナーの話には
 だまされないでくださいね」
ということが言いたいのです。
そして、
だいぶ前のメルマガにも書きましたが、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
デザイナーに
ブランディングさせてはいけない!
ブランディングを考えるのは
あくまであなたの会社の仕事であり、
そのブランディングに
あったデザイナーがいるだけだ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ということも言いたいわけです。
今回、
セブンイレブンは自社のブランディングに
合わないデザイナー(佐藤可士和氏)を
選んでしまったというわけですね。
今回はここまでです!
津久井
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